島田チェアマンが複数年契約時の移籍問題に提言…プロ審判増員計画や琉球の新社長など語る

　7月24日、Bリーグ・島田慎二チェアマンのポッドキャスト番組『島田のマイク』第246回が配信。選手とクラブの契約制度の在り方や、プロレフェリー増員計画、各クラブの人事異動などについて語った。

　番組冒頭、リスナーからの質問を受け、広島ドラゴンフライズの複数年契約を解除し群馬クレインサンダーズに移籍した中村拓人の一件について「規約違反になるようなことはなかった」と、島田チェアマンは調査結果を改めて報告。その上で「複数年契約で結んだ内容を基本やっぱり遵守することが大事」と強調した。選手の短いキャリアの中でプレータイムが著しく落ちるなど様々な事情があることも理解を示し、複数年契約であってもプレイヤーズオプション条項で取り決めがなされていれば途中解除も問題ないと、事前の取り決めの重要性を説いた。

　一方で「自分が成長して結果にコミットして、その後ある程度の報酬交渉をしたいと思うのであれば1年契約であればいいし、2年ぐらいかけてチームにフィットしたいと思えば2年契約でもいい」と、選手の選択肢について触れつつ「クラブからすれば（契約可能な最長年数の）4年契約を結ぶけど、プレイヤーズオプションで毎年破棄ができるとしてしまうと事実上1年契約と等しくなってしまう」と、クラブが抱えるリスクを踏まえ、選手自身が契約年数をしっかりと考えることを求めた。また「今後はちゃんと選手の契約年数とかも対外公表していけばいいと思います」と、移籍交渉の透明性向上策を示した。

　番組本編では、日本バスケットボール協会が新たに4名のプロレフェリーを公認し、合計9名となったニュースを取り上げた。2026年秋開幕の『B.LEAGUE PREMIER（Bプレミア）』に向けプロレフェリー採用10名を目標に掲げていたが、当初の想定よりも参入クラブが増加したことに伴い、採用を20名に増員する計画を島田チェアマンは明かした。平日開催の試合増加を鑑み、審判の負担軽減とBリーグ全体の発展を視野に入れ「Bプレミアのコート上にはプロレフェリーが必ずいるぐらいの状況にはしていく」と展望を述べた。

　さらに新シーズンに向けた各クラブの人事異動の話題に。琉球ゴールデンキングスの新社長に仲間陸人氏が就任したことについて、7月上旬に開催された沖縄バスケットボール株式会社創立20周年記念パーティーに参加した様子を交えて語った。インターンとして入社し、社員から取締役を経て今回の就任に至った経緯について、仲間氏から決意表明があったという。その中で島田チェアマンが印象に残ったのは『今は沖縄の誇りになることを目指している。これからは沖縄の財産になる』という琉球の発展への想いと、『私の仕事の報酬は仕事です』という言葉だった。

「自分が頑張って仕事して、よくやったねってお給料が増えていくことだけが報酬ではなくて、次なる高いレベルの仕事を与えられることをモチベーションに今の仕事を頑張ります、としてきたそうです。こんなことを33歳で言ってのけるというのは、すごいなと思いました」

　今回のエピソードでは、ライジングゼファー福岡にBリーグ初の外国籍ゼネラルマネージャーとしてコスタンティノス・コーチス氏が就任したことなどについても語られた。