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8月24日に開会式を迎えた東京2020パラリンピックは、翌25日から車いすバスケットボール競技がスタート。武蔵野の森総合スポーツプラザで予選リーグが行われた。
2008年北京以来3大会ぶりの出場となる女子日本代表は第4試合でオーストラリア代表と対戦。スタートファイブには柳本あまね、萩野真世、藤井郁美、網本麻里、北間優衣が名を連ねた。
藤井のフリースローで先制した日本だったが、その後はオーストラリアの高さに苦しむ場面もあり、一進一退の展開となる。それでも網本がゴール下でバスカンを決め、その後のフリースローも沈めるなどして、16−14とリードを奪った。
第2クォーターに入っても膠着状況が続く。それを打開したのがベンチメンバーの北田千尋だ。オールコートのディフェンスから速攻などで8点をゲットする活躍により、34−28とリードを広げて前半を終了した。
前半の終盤でリズムが出てきた日本は、後半に入ってさらに攻勢を強める。藤井の連続得点、さらに網本がが続くと、オールコートのプレスディフェンスが奏功し、40−28と一気にリードを12点に広げる。その後も、ベンチメンバーが勢いをキープ。このクォーターを18−11とした。
その後も主導権を渡さない日本は激しい攻防でオーストラリアを圧倒。最終スコアは73−47、今大会初勝利を挙げた。個人スタッツでは網本が13得点11リバウンド11アシストのトリプルダブルを達成。北田が16得点とチームハイ、藤井が13得点9アシスト、萩野が12得点6アシストをマークした。
試合後、メディア対応した岩佐義明ヘッドコーチは「日本の持ち味であるトランジションバスケができたこと」を一番の勝因に挙げた。第2クォーターの終盤から“攻撃的”なディフェンスでイニシアティブをつかんだが、「(マンツーマンとプレスの)チェンジングディフェンスを練習してきました。相手もタイムアウトを取ってプレスへの対応を指示していましたが、あえてその場合はプレスに行かず。駆け引きでもうまくいったと思います」と作戦面でも一手先を打てていたようだ。
高さに対してトランジションのバスケで対抗するのは、東京オリンピックで銀メダルを獲得した5人制の女子日本代表と重なる。その活躍に質問が及ぶと、合宿中もチームで応援していたと岩佐HC。さらに「小さい選手がアウトサイドシュートを決め、アーリーで攻める。素晴らしいオフェンス力に刺激を受けました」と笑顔で答えた。
そして、「大会の入りはうまくいきました。これを明日のイギリス戦につなげたい」と岩佐HCの目は、すでに次戦へ向けられているようだ。
■試合結果
オーストラリア 47-73 日本
オーストラリア|14|14|11|8|=47
日 本|16|18|18|21|=73