2024.05.24

八王子学園出身の粟田光がNCAA1部のトロイ大学にコミット

八王子学園出身の粟田光がNCAA1部のトロイ大学にコミット
八王子学園八王子高校出身の粟田[写真]=バスケットボールキング

 日本のバスケットボールは、着実に世界との距離を縮めている。才能のあるプレーヤーがさらなる高みを求めて、本場アメリカの大学に進学することは今日では決して珍しいことではなくなりつつある。

 そしてまた1人、新たな日本人プレーヤーが米アマチュアバスケの最高峰であるNCAA(全米大学体育協会)ディビジョン1の所属校に進学を決めた。高校生アスリートのキャリアを支援するバスケットボールプログラムのフロリダ・コースタル・プレップは、粟田光がアラバマ州南東部にキャンバスを置くトロイ大学へコミットしたことを発表した。

 粟田は、新潟柳都中から東京屈指の強豪校である八王子学園八王子高校に進学。ポイントガードを主戦場とし、高校時代は2年連続ウィンターカップに出場しており、最後の冬となった2022年大会では平均10.5得点、2リバウンド、3アシスト、3.5スティールのスタッツを残している。

 フロリダ・コースタル・プレップは現在、地元のフロリダ・サン・バスケットボール・カンファレンスで3年連続のチャンピオンに輝いている。また、『ESPN』で高校生のリクルーティングディレクターを務め、入社前にはオハイオ州立大学やボストン大学でコーチ歴のあるポール・ビアンカルディや、旧シャーロット・ボブキャッツの元ヘッドコーチであるマイク・ダンロップを招聘したプログラムを開催するなど、積極的に生徒たちの成長をサポートしているほか、数日前には旧ニュージャージー・ネッツやボストン・セルティックスで活躍した元NBAオールスターのケニー・アンダーソンがコーチとして加入している。

 スポーツ留学を支援する「GXA International」は、粟田のコミットにともない「プレーと人格が評価され見事にオファーを獲得」と、次なる舞台へのステップアップを祝福。同選手の緩急をつけたハンドリングや一瞬の判断力が引き金となって生まれる切れ味抜群のドライブはフロリダでも健在で、ハイライトではディフェンスを置き去りにしてペイントエリアに侵入し、自らの得点と味方の得点を巧みに演出するシーンが集約されている。

 粟田が進学するトロイ大学は、国際色豊かな大学として知られ、オールド・ドミニオン大学やルイジアナ大学、マーシャル大学と同じサン・ベルト・カンファレンスに所属。直近では2016-17シーズンにNCAAトーナメントに進出しており、現在はスコット・クロス監督のもと、3シーズン連続で勝率5割以上をキープし、2023-24シーズンはカンファレンスを3位でフィニッシュした。

 同校からのNBAプレーヤー輩出こそないものの、NCAAでの経験は粟田のプレーヤーレベルを格段に引き上げてくれるに違いない。

 八村塁がNBAでスターターを務め、帰国を決意した渡邊雄太は日本からバスケの土壌を育み、富永啓生、山崎一渉、山ノ内勇登、ジェイコブス晶、テーブス流河など、現在の日本は今後のキャリアが楽しみなプレーヤーが後を絶たない。

 新潟、八王子からアメリカへ。スピードスターの粟田がアメリカの猛者たちに挑む。

文=Meiji

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