
2025.02.27
2023年のFIBAワールドカップと昨年のパリオリンピックで日本代表としてともに日の丸を背負うなど、同代表のアンダーカテゴリーから一緒にプレーし、河村勇輝が福岡第一高校、富永啓生が桜丘高校在学時には、チームのエースとしてウィンターカップ準決勝でしのぎを削った。バスケットボールを通じて、仲間として、またライバルとして友情を深めた二人が、世界最高峰NBAの下部、Gリーグのオールスターゲーム、Gリーグ『アップネクストゲーム』で再びチームメートとなった。
4チームで頂点を争う勝ち抜き戦で、二人はチーム・ストリクトリーでプレー。同チームのGMジョー・ドーラ―はドラフトで、「彼は5-8(身長173センチ)だけど、私はGリーグ全体で1番のポイントガードだと思っている」と河村勇輝を1番に指名。そして「勇輝をハッピーにするために」とメンフィス・ハッスルでのチームメートで、河村と仲がいいマオジンハ・ペレイラを獲得、さらに「勇輝をもっと喜ばせるために」とインディアナ・マッドアンツの富永啓生もチームに加えた。こうして、河村と富永が同じチームでプレーすることが実現。さらにペレイラも加わって、3人でシュートを競い合うなど、楽しむ姿が目立った。
チームメートとして『アップネクストゲーム』でプレー [写真]=山脇明子
初日の練習を終えて、「初めての経験ではあるので少し緊張もありますけど、すごく楽しみにしてます」と話した河村。富永と同じチームになったことについて「代表以来での彼とのプレーなので。彼とプレーすることはすごく大好きですし、また代表とは違った雰囲気での戦いになりますけど、そういった意味でも彼の良さを引き出せるいい機会。彼の3ポイントを楽しみたいなと思っています」と胸を高鳴らせた。
また富永の方も「まさか、アメリカで一緒にプレーすることができるなんてと思っていました。すごく楽しみにしてます」と声を弾ませていた。
翌日行われた試合では、河村、富永ともに持ち味を発揮した。
35点を先取したチームが勝者となる試合で、わずか15分の戦いだった中、河村は1本3ポイントシュートを放っただけで得点こそなかったが、デイクウォン・プロウデン(カレッジパーク・スカイホークス)に向けてハーフコートからアンダーハンドロブでアリウープダンクを演出。その後もペレイラの力強いアリウープダンクに繋げるロブパスを出して盛り上げ3アシスト。4リバウンドも奪った。
富永は、ファストブレイクで右ウィングに入るときにパスを受け、ドリブルを1回ついて3ポイントを放ち、成功。さらに終盤にはフローターを決めて31-28とし、チームを有利に持ち込む活躍を見せたほか、ペレイラの3ポイントもお膳立て。相手のレイアップをブロックする覇気も見せた。
試合の方は、チーム最多の14得点したペレイラの3ポイント成功で、チーム・ストリクトリーが34-30と断然有利に立ったものの、相手に3ポイントを決め返されたあと、ターンオーバーで攻撃権を与えてしまい、35点目を先に奪われてしまった。
決勝進出こそならなかったが、河村と富永にとっては最高に楽しめた15分。「一瞬でした。彼とプレーするのはすごく楽しみでしたし、はい、すごく楽しかったです」と河村。「すごく楽しかったですし、こういうすごい舞台で試合ができたことをすごくうれしく思います」と話した富永は、「彼、もうちょっといって(攻めて)いいんじゃないかなと思ってたんですけど、パスばっかり出していたんですけど、すごく楽しくできたので良かったです」と盛り立て役に回った河村を気遣った。
トレーニングキャンプで自らの能力を発揮する機会に恵まれた河村は、2way契約を手に入れ、GリーグとNBAの間を行ったり来たりと過酷な移動を経験。同時にGリーグでは実力を発揮し、NBAではすべての経験をプラスにしようと努力の日々を送っている。
富永は、ペイサーズがトレーニングキャンプ開始時点で一つのロスター枠しか空いていなかったこともあり、他のエグジビット10契約選手同様、NBAでのキャンプを経験できず。ペイサーズ傘下のマッドアンツでも出場機会が限られたが、「元々出たら、全然できるだろうなと思っていた」と自信が揺らぐごとはなかった。「シーズンが始まる前から、大変なリーグだというのは聞いていたので、辛い時期を乗り越えなければいけないというのはあった。
そこは前向きに、自分のできることをやって、常に準備できている状態でいるというのは意識していました」と我慢の日々を送り、ついにチャンスが訪れたオールスター前の4試合で、1試合平均11得点。その間3ポイントは16本中9本を決めた。
オールスターウィークエンドの前日まで試合があった富永が開催地のサンフランシスコに着いてから、「夜ご飯とか、行けるときはずっと一緒にご飯食べてます」と河村は話した。アメリカで、同じ目標に向かってお互いに切磋琢磨し、前に進んでいる二人にとって、この3日間がどれだけ励みになり、モチベーションになったかは、二人が何度も見せた笑顔を見れば一目瞭然だった。
互いに刺激を受けて、自らの戦いの地に帰っていった [写真]=山脇明子
河村は「本当にリフレッシュできましたし、また次のレギュラーシーズンに向けて全力でプレーできるいい機会になりました」。富永は「こうやって再会できることがうれしいですし、一緒のコートで試合できることもまたうれしいですし、電話ではできないようなやりとりとかもいろいろできる。会ったのは(Gリーグ)ショーケース以来だったんですけど、すごく楽しくやれてます」と二人で過ごした3日間を振り返った。
最後の夜は、ともにNBAオールスターゲームをチェースセンターで観戦。そして、それぞれ再び戦いの場へと戻った。
「いつカットされるかわからない状況ではあるので、とにかく証明し続ける毎日を、ハッスルであれグリズリーズであれプレータイムがあるのであれば、そこでとにかくプレイできることを見せないといけない。先のことを見据えすぎずというか、今ある1日1秒を大切にしながら、プレーできればいいなと思う」と河村。一方、「このままアピールし続けて、信頼を得て、プレータイムをもっともらって、そうしたら自分のプレーが、もっとできてくると思うので、頑張ってやっていきたい」と富永も意気込んだ。
二人にとって、夢実現に向けて大きな後押しになったオールスターウィークエンドだった。
文=山脇明子
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