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コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)とマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)が1枚になった超希少なバスケットボールカードが、スポーツホビーの歴史を塗り替えようとしている。
『Heritage Auctions』に出品されたのは、2007−08シーズンの「Upper Deck Exquisite Collection」に収録されたコービーとジョーダンのデュアル・ロゴマン・オートグラフ。ロゴマンとは、NBAの公式ジャージに付いている「NBAロゴパッチ」そのものを埋め込んだカードを指し、世界に1枚だけの1-of-1として発行されることがほとんどで、2選手分のジャージロゴパッチを1枚のカードに収めたサイン入りカードは極めて希少価値が高く、伝説級の選手同士の組み合わせであれば、その価値については言うまでもないだろう。
コービーとジョーダンが横並びになったNBAファン垂涎の1枚は、鑑定会社「PSA」の評価で10段階中のMINT 6(表面に摩耗や印刷上の欠陥が見られるが、全体的な見栄えは損なわれていない状態)と決して高いグレーディングを与えられていないものの、本稿執筆時点での入札価格はすでに620万ドル(約9億1400万円)を超えている。これは、2009‑10シーズンの「Panini National Treasures」に収録されたステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)のルーキー・ロゴマン・オートグラフが、2021年に落札された際のバスケットボールカード史上最高額である590万ドル(約8億7000万円)さえも上回る記録だ。
『Heritage Auctions』のスポーツオークション部門でディレクターを担当するクリス・アイビー氏は、このカードが特別である理由について、こう述べている。
「天文学的な需要は当然のことです。写真、ジャージーパッチ、そしてコート上でプレーした史上最高の2人のサイン。そのすべてが揃っているのですから。今回のオークションに出品されたデュアル・ロゴマン・カードは、マイケル・ジョーダンとコービー・ブライアントを含む唯一の逸品であり、Upper Deck社のロゴマンシリーズの中で最も希少性の高いカードです。そして、2020年にブライアントが悲劇的な死を遂げたことにより、この1枚は今後も唯一無二であり続けるでしょう」
コービーのロゴマンは、NBAの公式ロゴで知られるアメリカの愛国的なカラーリングだが、その隣に並ぶゴールドのロゴマンは、ジョーダンが最後から2回目の優勝を果たした1996-97シーズンのものだ。そして、ロゴを横から支えるように、カードの両端には色鮮やかなブルーの直筆サイン。この1枚だけでNBAの歴史から数々の名シーンが想起されるような感覚に陥る1枚には、金額では表現できない魅力を宿している。
2020年2月に『ステイプルズ・センター』で行われたコービーの追悼式におけるジョーダンの弔辞は、今なおファンの記憶に焼きついて離れない。コービーの情熱や夜中の電話などを回顧したジョーダンは、涙を浮かべながら「コービーが亡くなったとき、俺の一部も失われたんだ。弟よ、安らかに」と語り、敬愛すべき存在を弔っている。
コービーとジョーダンの2人が並ぶカードは、この世にこの1枚しか存在しない。一方で、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)を加えた3選手によるトリプル・ロゴマン(サインなし)は、同じく2006-07シーズンの「Upper Deck Exquisite Collection」に収録されており、こちらのカードは2022年の『Goldin Auctions』で168万ドル(約2億4800万円)で落札されている。
Next stop, Chicago!
We’re packing up this 2007 UD Exquisite Jordan & Kobe Dual Logoman Autos 1/1 for the @nsccshow along with over 1,000 cards & collectibles to display
And not just sports, we’re bringing our Entertainment, Comics, Trading Card Games, Toys & Video Games Depts pic.twitter.com/ykVwWRhjYT
— Heritage Auctions Sports (@Heritage_Sport) July 25, 2025