2018.01.12

【NBA】得点とリバウンドを量産するアンドレ・ドラモンド率いるピストンズ。イーストのダークホースとなるか?

高い身体能力とパワーを兼備したドラモンドは、空中戦に強いビッグマンだ[写真]=Getty Images
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 今シーズンのNBAにおいて、1月11日(現地時間10日)終了時点で1試合に20得点20リバウンド5アシスト以上という成績を残した選手が2人いる。しかも、この成績を残した選手はこの2人だけというのだから、レアなスタッツである。

 1人はニューオリンズ・ペリカンズのデマーカス・カズンズ。ケンタッキー大出身のビッグマン、カズンズは、1試合平均20得点10リバウンドに加え、今季を含めた直近4シーズンのうち、3シーズンで平均4.6アシスト以上を記録するリーグ最高級のセンターだ。

 そしてもう1人は、デトロイト・ピストンズの大黒柱アンドレ・ドラモンド。211センチ126キロという筋骨隆々の肉体を最大限に活かし、リング下を主戦場に暴れまわっている。

 ただし、ドラモンドは昨季までの5シーズンのうち、平均1.0アシスト以上を記録したのはわずか1回。昨季の1.1本を除くと、平均1.0本以上さえ上回ったことがない。

 しかし、今季はここまで平均3.8アシストと急上昇。さらに、12月15日(同14日)のアトランタ・ホークス戦ではキャリアハイの8アシストをマークするなど、ドラモンドは成長中だ。

 また、20得点20リバウンド以上を残した回数は、ドラモンドがデビューした2012-13シーズン以降、16度も記録している。この回数は、期間中ではNBAトップの数字となっている。

 得点とリバウンドを量産するドラモンドだが、今季進化したのはアシストだけではない。苦手としていたフリースロー成功率の大幅アップである。昨季までのキャリア5シーズンで、成功率40パーセントを上回ったのはわずか1度だけだったこの男は、今季は62.4パーセントと飛躍的にアップしているのである。

 「これまでもコーチとずっと練習していた」と現地メディアに対して語ったドラモンドだが、今季はフリースローを放つ前に一工夫入れている。まず上半身を前かがみにし、上半身をリラックス。そしてヨガの呼吸法を参考にし、深呼吸をするようにしている。特に深呼吸は「このお陰で身体全体がリラックスできるんだ」とドラモンドが言うように、効果抜群だったようだ。

前かがみになってから深呼吸。今季から取り入れたフリースローのルーティンが、ドラモンド好調の秘訣[写真]=Getty Images

 ドラモンド率いるピストンズは、現在22勝18敗でイースト7位。12月に7連敗を喫したとはいえ、開幕から勝率5割以上をキープしている。3点差以内の接戦における戦績で、昨季(5勝7敗)から挽回し、今季は3勝2敗と勝ち越している点も大きい。

 各チームがシーズンの半数となる41試合を消化したNBA。後半戦に向けて、ドラモンド率いるピストンズがイーストのダークホースと呼ばれたとしても、決して不思議ではないだろう。

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