2018.04.15

【インタビュー】Wリーグ所属の馬瓜エブリンがプレーオフ注目チーム&選手を語る

WOWOWの番組に出演したトヨタ自動車の馬瓜(右から2番目)[写真]=WOWOW
国内外のバスケ情報をお届け!

Wリーグのトヨタ自動車アンテロープスに所属する馬瓜エブリン選手がインディアナ・ペイサーズ対トロント・ラプターズの試合にゲスト出演しました。バラエティ番組で抜群のトーク力を発揮して話題になったエブリン選手が、プレーオフの注目チーム・選手、女子バスケ日本代表、2020年東京五輪への想いなどについて話してくれました。(4月7日取材)

素材提供=WOWOW

――番組出演の感想と、本日の試合の感想をお聞かせください。
馬瓜 番組出演は1年ぶりで、昨年は緊張して自分がNBA好きなことを話せなかったのですが、今回はNBA好きなことを前面に出していこうと思っていたので、それができて良かったです。マメ知識などを入れることができました。試合については、(ラプターズが92-73で勝利して)思っていた以上に点差が開いてしまって面白さ的には微妙でしたが、これがそのままプレーオフで起こると思えないので、ペイサーズがこれからどのように巻き返すかが見ものです

――NBAの魅力を教えてください。
馬瓜 同じバスケットボールをしているはずなのですが、洗練された一つひとつの技術を見ると、NBAはやっぱ違うスポーツなのかと見えるところが魅力です。そして、何よりも選手が楽しそうにプレーしています。エンターテイメント要素が強いところが見ていて楽しいです。

――WNBAには挑戦してみたいですか?
馬瓜 いずれそういう機会があれば行ってみたいです。活躍するとかしないというより、チャレンジするだけでもいいので。

――NBAで参考にしている選手はいますか?
馬瓜 ステフィン・カリー(ゴールデンステート・ウォリアーズ)のシュートフォームはお手本にしています。カリーはシュートを打つのが早く、自分はシュートを打つのが遅いのでそういうところは参考にしています。

――Wリーグはシーズンが終了して3位でした。準決勝以降を振り返ってください。
馬瓜 準決勝のデンソー戦は、立ちあがりはそんなに自分的に悪くなかったです。今季は大事な場面で良い動きができていたので、今回もできるかと思ったのですがなかなかできなくて高田(真希)さんの経験値にやられたという感じです。3位決定戦のシャンソン戦は、全員が大神(雄子)さんを持ち上げようとしすぎて逆に自分は固くなってしまいました。そんな中で他の選手が良いプレーをしていたので、見習いたいと思いました。

――今年はトヨタ自動車移籍1年目でした。今季を振り返っていかがでしょうか?
馬瓜 自分自身、「本当に移籍したよね?」というくらい、すぐにチームに溶け込んで馴染んでいました。それは大神さんはじめ、周りの人に感謝しています。そんなに悪くないシーズンで、今後もしっかりやっていければいいと思います。トヨタに来て、昨年より自由度は制限されたところはあるけど、その代り良い選手とプレーできたので成長することができました。

――大神さんは今季限りで現役を引退しました。実際に一緒にプレーしてみていかがでしたか?
馬瓜 一緒のチームでプレーしたのは初めてでした。今まではテレビの中の人というイメージでした。学ぶ部分は色々ありましたし、一緒に話してみて「こういう人がリーダーになっていくんだな」と思いましたので、すごく学ぶことがありました。

今季からトヨタ自動車に移籍し、大神とともにプレーした[写真]=加藤誠夫

――今考える自分の課題は何ですか?
馬瓜 外からのシュートがないとやっていけないのかなと思います。この身長(18センチ)ではセンターをできるわけではないので、そうなると3ポイントや守備ができないと選手として残っていけないです。

――今季のWリーグが終了しましたが、すぐに日本代表の練習があるそうですね。オフがあまりないようですが、NBA中継を見てリラックスしていますか?
馬瓜 そうですね。楽しむだけでなく、NBAの試合を見てしっかり勉強しています。

――大ファンのカリーが米国バスケ五輪代表候補の35人に選ばれましたね。ご自身もがんばって日本代表に残っていかないといけないですね。
馬瓜 2020年東京五輪に残ったら絶対に会えるので、そこをモチベーションにやっていきたいです。

――レギュラーシーズンが間もなく終了して、日本時間15日からプレーオフが開幕します。まずは、イースタンのプレーオフの注目ポイントを教えてください。
馬瓜 イースタンは、今年は「やっぱりクリーブランド・キャバリアーズが強いのか」と言われてほしくないです。キャバリアーズはプレーオフに(調子を)合わせてくるチームなので、観ている側からしたら「今年はちょっと違うぞ」と思えるように、他のチームにがんばってほしいです。注目するチームは、1位を確定させたラプターズもそうなのですが、フィラデルフィア・シクサーズはジョエル・エンビードが離脱している中で勝っているので、復帰したらいけそうな気もします。どの選手にも注目したいですけど、一番は(2年目の)ベン・シモンズ!もはや若手ではないですよね(笑)。他には、カイル・ラウリーデマー・デローザンサージ・イバカのラプターズの3人がどんな活躍をするか気になります。

馬瓜が最も注目するのはシクサーズのベン・シモンズ[写真]=Getty Images

――ウェスタンはいかがでしょうか?
馬瓜 シーズン始まる前の予想とちょっと違う感じがするのですが、ヒューストン・ロケッツは3ポイントの記録を樹立するなど、勝って当然のような気がします。クリス・ポールの加入は良かったと思います。ボールシェアをできなくてダメだろうと思ったのですが、まさかあんなにフィットするとは……。注目するとしたら、上位のロケッツ、ウォリアーズはもちろんですが、下位のほうですとユタ・ジャズ、オクラホマシティ・サンダーです。サンダーに関して言えば、ラッセル・ウェストブルックポール・ジョージカーメロ・アンソニーの3人がうまくかみ合えば、めちゃくちゃ強いです。まだフィット感がなくて下位に甘んじていますが、いざプレーオフに入ればみんな経験があるのでどうなるか分からないですね。あとは、ミネソタ・ティンバーウルブズにもう少しがんばってほしいと思います。ダークホースでいうとサンダーです。注目選手はロケッツのハーデンと、ウォリアーズはドレイモンド・グリーンが今季あまり良くないので、グリーンがプレーオフでいい働きをしてくれたらウォリアーズは良くなると思います。サンダーはウェストブルック、ジャズはドノバン・ミッチェルに注目したいです。

――プレーオフ開幕前で時期尚早ですが、ファイナルの予想をお願いします。
馬瓜 え~、難しいですね。本当にわからないです。見たいカードで言うと、ウェストではロケッツ対ウォリアーズがカンファレンス決勝で戦ってロケッツが勝利。イーストでは、ラプターズ対シクサーズでラプターズが勝利。解説の中原雄さんと同じ意見になってしまいますが、ファイナルはロケッツ対ラプターズで、勝つのはロケッツです。でも、やっぱりキャバリアーズが勝つかもしれないです(笑)。

BASKETBALLKING VIDEO