2018.04.21
4月15日(現地時間14日)から、計16チームによる今シーズンの王座を懸けた激闘、「NBAプレーオフ2018」が幕を開ける。そこでバスケットボールキングでは、プレーオフ出場チームやシリーズ勝敗予想に加え、これまでのプレーオフにおける名シーンや印象的なシリーズ、ゲームなども順次お届けしていく。
<プレーオフ特別企画⑧>
ファーストラウンド プレビュー Part.1
トロント・ラプターズ×ワシントン・ウィザーズ
■2017-18シーズン成績
ラプターズ>59勝23敗(イースタン・カンファレンス1位)
ウィザーズ>43勝39敗(イースタン・カンファレンス8位)
■2017-18シーズン直接対決戦績
2勝2敗
■ラプターズ
フランチャイズ史上最多の勝利数を記録した今季のラプターズ。デマー・デローザン、カイル・ラウリーというオールスターデュオの周囲にサージ・イバカ、ヨナス・バランチュナス、新人OG・アヌノビーを配置したスターター陣と、デロン・ライトにフレッド・バンブリート、CJ・マイルズ、パスカル・シアカム、ヤコブ・ポートルといったベンチ陣を擁し、イースト首位に立った。
ホームの戦績(34勝7敗)はヒューストン・ロケッツと並ぶリーグトップタイ。勝率5割以下のチームに対しては35勝2敗と、ほとんど取りこぼしなく勝ち星をつかんできた。そのため、勝率5割を上回るチームとの戦績(24勝21敗)は決して驚異的な強さを感じさせるものではない。
だだし、今季のラプターズはリーグで最も攻防のバランスが取れたチームだ。オフェンシブ・レーティングではリーグ3位(111.0)、ディフェンシブ・レーティングでもリーグ5位(103.2)を記録。両部門でリーグトップ5入りしているチームはラプターズしかいない。
つまり、デローザンとラウリーを中心に、シーズン中と同等のプレーをウィザーズとのシリーズで披露できれば、勝利することができるだろう。
■ウィザーズ
今季のウィザーズは、大黒柱ジョン・ウォールがわずか41試合のみの出場となり、イースト8位の成績でレギュラーシーズンを終えた。今季はオールスターに初選出されたブラッドリー・ビールを中心に、オットー・ポーターJr.やケリー・ウーブレイJr.、マーキーフ・モリスを軸にバランスよく得点を記録。
ウォール不在時には、2年目のトーマス・サトランスキーとビールが司令塔役としてボールムーブを強化。1月下旬から2月にかけて、10試合で8勝を挙げる好調ぶりを見せていた。
ラプターズとの4試合を2勝2敗で終えたウィザーズにとって、シリーズを優位に進めるためには、ウォールの復調がマストとなる。4月1日(同3月31日)のシャーロット・ホーネッツ戦に復帰後、ウォールは4試合に出場し、いずれも2ケタのアシストをマーク。ラスト2試合はフィールドゴール成功率50パーセント以上、平均28.5得点を奪っており、プレーオフではオールスターフォームのウォールを見ることができそう。
実は今季、ウォールはラプターズとの試合に1試合も出場していない。ウォール不在のウィザーズは、ボールムーブを重視してビールをクローザーとして戦ってきたのだが、ウォールがラインナップに入ることで、ウィザーズは別のチームに変貌することから、シード順とは関係なく、緊迫したシリーズになる可能性は十分あると言っていい。
■シリーズ予想 ラプターズ 4-2 ウィザーズ
デローザンとラウリーが中心のラプターズと、ウォールとビールを軸とするウィザーズがプレーオフで対決するのは3年ぶり。15年1回戦でマッチアップした時は、第5シードのウィザーズが、第4シードのラプターズをスウィープ。当時のウィザーズには大ベテランのポール・ピアース(元ボストン・セルティックスほか)がいたものの、そのほかの主要メンバーに大きな変更はないことから、ラプターズとしては嫌な過去を払拭したいはず。
両チームともバックコート陣がチームの中心ということもあり、見ごたえのあるシリーズに発展する可能性を大きく秘めている。ただし、シーズンをとおして既存戦力で戦ってきたラプターズが優位と言わざるをえない。
ウィザーズとしては、ウォールが完全体でプレーできるのであれば2勝することはできるだろう。しかし、シリーズをとおしてベストの状態をキープできる保障はどこにもない。シーズン中にラプターズのホームで1勝している点は自信になるだろうが、シリーズ突破はさすがに厳しいだろう。
4勝2敗でラプターズがシリーズを制すと予想。ウィザーズが第7戦に持ち込むことができれば御の字といったところか。
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