2018.05.28
今からちょうど25年前となる1993年4月26日(現地時間25日)。NBAは92-93レギュラーシーズンの最終戦が9試合行われた。
当時シカゴ・ブルズに所属していたMJことマイケル・ジョーダン(元ブルズほか)は、ニューヨーク・ニックスとの試合で21得点6リバウンド7アシストをマーク。試合には84-89で敗れてしまったものの、このシーズンをリーグトップとなる平均32.6得点で終え、86-87シーズンから続く連続得点王獲得記録を7シーズンへと更新。
これは59-60から65-66シーズンにかけて達成した伝説の巨人ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)と並ぶ史上最長記録となった。ジョーダンはこの期間、最低でも平均30得点以上を挙げており、驚異的な得点力を誇っていたことは言うまでもない。
ちなみに、ジョーダンが7シーズン連続で得点王を獲得してきたシーズンにおいて、最も肉薄したのがカール・マローン(元ユタ・ジャズほか)。頑強な肉体と豊富な運動量、シュート力を兼備したマローンは、91-92シーズンに平均28.05得点をマークし、ジョーダン(平均30.05得点)とは2.0点差だったものの、ジョーダンを上回ることはできなかった。
なお、ジョーダンは一度目の現役引退(93年秋)を経て。95年3月に現役復帰を果たし、バスケットボールプレーヤーとしての完全体を取り戻した95-96から97-98シーズンまで、3シーズン連続で得点王を獲得し、通算獲得数は前人未到の10回を誇っている。
97-98シーズンはシャックことシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)とわずか0.42点差という僅差の中、シャックを超えて得点王の座を明け渡さなかった。
通算平均得点(30.12)で歴代トップ、通算得点(3万2,292)で歴代4位のジョーダンは、両部門でいずれもチェンバレンを上回っている。チェンバレンといえば、1試合100得点やシーズン平均50.4得点、平均出場時間がキャリア平均45.8分というとてつもない成績を残してきた。
約30年も時期が異なっており、センターとしてリーグ屈指のサイズと身体能力を誇ったチェンバレンに対し、ジョーダンはシューティングガードであり、サイズだけでいえばNBAの平均身長に該当しそうな198センチ。両者を単純に比較することは難しい。
そこで、チェンバレンとジョーダンが7シーズン連続で得点王に輝いた期間を“平均36分”という同条件で見ていきたい。
まずはチェンバレン。ルーキーシーズンから7シーズン連続で得点王に輝いたビッグマンは、2シーズンで30得点以上をマーク。キャリア序盤も20点台後半を記録していた。しかし、6シーズン目は27.6得点、7シーズン目にはその数字が25.5得点までダウン。
一方のジョーダンは、7シーズンのうち、4度も30得点を残していた。さらに、1シーズンを除くすべてのシーズンで29.1得点以上と、高位安定した得点力を発揮していた。
チェンバレンとジョーダン。両者が得点王を獲得してきた全盛期に、出場時間の違いこそあったものの、ジョーダンの方がチェンバレンよりも効率的に得点を稼ぎ出していたと言っていいだろう。
あれから25年。チェンバレンとジョーダンが残した7シーズン連続得点王という記録には誰も近づくことさえできていない。それほどまでに、ジョーダンの効率的かつ高位安定した得点力は申し分ないものだった。
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