2018.12.27

今日は何の日? 17年前、ティム・ダンカンがマブス戦でキャリアハイの53得点を奪取!

ダンカンはNBA史上屈指の実力と実績を誇るビッグマン[写真]=Getty Images
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第4Qと延長だけで28得点を挙げるも、ナッシュの長距離砲の前に惜敗

 今からちょうど17年前。2001年12月27日(現地時間26日)に、サンアントニオ・スパーズで5度の優勝すべてに主力として多大な貢献をしてきたティム・ダンカンが、ダラス・マーベリックスとの延長にもつれ込んだ試合でキャリアハイの53得点を挙げた。

 ホームのアラモドームで行われたこの試合、ダンカンは4点ビハインドで迎えた第4クォーターに1人で21得点を奪う大暴れを見せた。同クォーター残り33.6秒にジョシュ・ハワード(元マブスほか)のフリースロー2本が決まり、アウェーのマブスが5点差(116-111)をつける。

バンクショットやフックショット、レイアップなど基本に忠実なプレーで大量得点を挙げたダンカン[写真]=Getty Images

 するとダンカンがファウルを誘い、残り30.1秒にフリースロー2本を確実に決める。次のポゼッションでベテランのテリー・ポーター(元ポートランド・トレイルブレイザーズほか)がスティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)からスティール。そのポーターが残り5.9秒に延長へと持ち込む値千金の3ポイントをヒット。

 延長ではダンカンがスパーズの7得点を1人でたたき出し、残り1分14秒で3点(123-120)のリードをもたらす。だがそこからティム・ハーダウェイ(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)が長距離砲を突き刺して同点に追いついたマブスは、残り0.6秒にナッシュが劇的3ポイントをお見舞いし、ゲームは126-123でマブスに軍配。

 負けてしまったとはいえ、この日のダンカンはフィールドゴール28投中19本、フリースロー15本をすべて決める大暴れ。さらに11リバウンド4アシスト3ブロックと、獅子奮迅の活躍でスパーズをけん引した。

絶頂期に突入したダンカンが見せた超絶パフォーマンスは提督以来の快挙

 スパーズを勝利へと導く大黒柱としてキャリア19シーズンすべてをサンアントニオに捧げたNBA史上最高級のビッグマンは、マブスに惜敗してしまった悔しさから「この結果が覆るならば、僕がすべてのショットをミスしたことになってもいいのに」と唇をかんだ。

 1999年にフランチャイズ史上初優勝を飾り、ファイナルMVPを獲得したダンカン率いるスパーズは、01-02シーズンこそプレーオフのウエスタン・カンファレンス・セミファイナルでこの年3連覇を達成したロサンゼルス・レイカーズ相手に1勝4敗で敗れるも、ダンカン個人にとってはリーグ最高の選手という新たな称号を手にした。

 ダンカンはこのシーズンにキャリアハイとなる平均25.5得点に12.7リバウンド3.7アシスト2.5ブロックをマーク。チームをウエスタン・カンファレンス2位の58勝24敗へと導き、自身初のシーズンMVPに輝いた。全盛期に突入したダンカンは、翌02-03シーズンにもMVPを獲得。さらには、自身2度目となる優勝を勝ち取り、ファイナルMVPにも選出された。

 ちなみに、ダンカンが挙げた53得点は、03年の優勝で現役最後のシーズンを有終の美で終えた“提督”ことデイビッド・ロビンソン(元スパーズ)が94年に記録した71得点以来のハイスコアとなった。ロビンソンは94年4月25日(同24日)のロサンゼルス・クリッパーズ戦で驚異の71得点をたたき出し、レギュラーシーズン最終戦の末に得点王(平均29.8得点)を獲得している。

ダンカン(左)は94年に71得点を奪取したロビンソン(右)以来となる高得点をマーク[写真]=Getty Images