2019.11.13
かつてシカゴ・ブルズに2008年のNBAドラフトで全体1位指名され、2010-11シーズンに最年少となる22歳6カ月でシーズンMVPを受賞したデリック・ローズ。スピードと切れ味のあるドライブと、身体能力を活かしたスラムダンクやダブルクラッチで数々のファンを魅了した。そして現在は数々の大ケガや苦難を乗り越えて、デトロイト・ピストンズのシックスマンとして活躍。今季はここまで6試合で平均25.2分出場して20.8得点6.3アシストをマークし、フィールドゴールは56.2パーセント、フリースローは88.9パーセントを記録している。
ローズが新たな役割を全うして再び輝きを放っていることは、ファンにとって非常に明るいニュースだろう。11月2日(現地時間1日)に古巣ブルズのホームであるユナイテッド・センターで行われた一戦では、現地のファンから温かく迎えられてMVPチャントが送られた。出身地がイリノイ州シカゴであり、彼のキャリアにおいても重要な地であるブルズのホームでのこの出来事は、実に特別な瞬間だった。
このニュースに反応したとあるスター選手が存在する。出身地が同じくイリノイ州シカゴであり、現在ロサンゼルス・レイカーズで活躍するアンソニー・デイビスだ。『NBC Sports Chicago』に掲載されたインタビューで、彼はローズとシカゴのファンについて以下のようにコメントした。
「ファンの皆は彼のことが大好きなんだ。シカゴのバスケットボールを、彼らは自分たちを愛している。特に彼をとおしてそういったことが見られるのは、いいことだったと思うよ。彼の名前はきっとここにある石碑に、1人のレジェンドとして永遠に刻まれるだろう。ほとんどの人たちがここではできないであろうことを、彼はやってみせたんだ。彼はこの地における永遠の殿堂入り選手の1人だ、彼がこの先それを成し遂げようがどうか関係なくね。僕は彼の姿を見れて嬉しく思う。彼がかつての“デリック・ローズ”に戻ったことが嬉しいよ」
昨シーズンにユタ・ジャズ戦でみせたキャリアハイとなる50得点ゲームと、そのインタビューでみせたローズの涙は多くのファンに感動を与えた。いくつもの悲しみと苦しみを乗り越え、進化を果たした彼の姿を今後も刮目していきたい。
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