2019.12.28
11月26日(現地時間25日)に行われたフィラデルフィア・セブンティシクサーズとトロント・ラプターズによる一戦は、昨季プレーオフのイースタン・カンファレンス・セミファイナル第7戦以来の再戦となった。
3勝3敗で迎えたシリーズ第7戦。シクサーズは土壇場でジミー・バトラー(現マイアミ・ヒート)がレイアップを放り込んで同点に追いついたものの、カワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)による劇的なシリーズ決着ブザービーターにより、シクサーズはシーズンに幕を下ろしていた。
あれから約半年、両チームのロースターは変動。バトラーとレナードが他チームへと移籍したものの、両チームは今季もイースト上位を争うライバルとして新たなチャプターを迎えたのだが、試合はホームのスコシアバンク・アリーナで戦ったラプターズが101-96でシクサーズを下して4連勝。12勝4敗でイースト2位タイを堅持。
ラプターズではパスカル・シアカムが25得点7リバウンド2ブロック、フレッド・バンブリートが24得点8アシスト、ロンデイ・ホリス・ジェファーソンが16得点10リバウンドを挙げるなど、計6選手が2ケタ得点を奪取。
一方のシクサーズでは、ジョシュ・リチャードソンが25得点6リバウンド、トバイアス・ハリスが18得点5リバウンド、マイク・スコットが12得点、アル・ホーフォードが11得点10リバウンド、ベン・シモンズが10得点9リバウンド14アシストを記録するも、連勝が4でストップした。
「今夜は、かつて最優秀守備選手賞を獲得したマルク・ガソル(ラプターズ)を称えるべき。ジョーにとっては長い夜になったね」
シクサーズのブレット・ブラウンHC(ヘッドコーチ)が試合後に語った“ジョー”とは、オールスターセンターのジョエル・エンビードのこと。ラプターズ戦を迎える前まで、平均22.8得点を記録していたビッグマンは、なんとこの日無得点。
「ディフェンスで、彼らはあらゆるところにいた。彼らはすごく長くて、ペイントで俺のことを囲い込んだんだ」とエンビードが悔やんでいたことからも、キャリア初の珍事に驚きを隠せなかった。
この日のエンビードは11本(うち3ポイントは4本)放ったショットがいずれもリングに嫌われてしまい、フリースロー3本もミス。13リバウンドを記録するも、4ターンオーバーに5ファウルと踏んだり蹴ったりの結末に。
「誰にだって調子の悪いゲームはある。スーパーマンなんていないんだ。それが今夜のジョーに起こったということ。でも彼なら良くなっていくよ」とシモンズがフォローしたものの、これまでのキャリアワースト(5得点)を大きく下回っただけに、「まさか俺がNBAの試合で無得点だったことについて話すことになるだなんて、考えたこともなかった」と語るのもうなずけるというもの。
それでも、「これが現実ということ。ショットが決まる日もあれば、決まらない日もある。調子がいい夜もあれば、不調な夜もあるということ」と切り替え、エンビードは前を向いていた。
シクサーズの次戦は28日(同27日)のサクラメント・キングス戦。キャリア平均20得点以上を誇るエンビードがどんなパフォーマンスで汚名返上するのか、今から楽しみだ。
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