「コーチ陣の話を聞いてると、たまに疲れてしまうんだ。でもグリーンの声を聞くと、より重みを増すんだ」

　キャリア5年目の今季、ゴールデンステイト・ウォリアーズのビッグマン、ケボン・ルーニーは左腹部の負傷もあり、ここまでわずか10試合の出場のみ。平均10.5分2.6得点2.9リバウンドと、苦しいシーズンを送っている。

　ケビン・デュラント（ブルックリン・ネッツ）やアンドレ・イグダーラ（メンフィス・グリズリーズ）、ショーン・リビングストン（今夏引退）といったベテランが退団した今季のウォリアーズにおいて、ルーニーは貴重な役割を期待されていたが、ここまで期待に応えることができていない。

　そんなルーニーがロールモデル（お手本）としているのは、チームメートのドレイモンド・グリーン。ドラフト2巡目指名ながら、グリーンはオールスター選手へとはい上がってきた苦労人である。ウォリアーズにおいて大きなインパクトを放つ万能戦士について、ルーニーは『ESPN』へこう語っている。

「コーチングスタッフの話を聞いてると、たまに疲れてしまうんだ。彼らは僕らにベストを出してもらおうとするからね。でも（グリーンという）選手の声を聞くと、より重みを増すんだ」。

　ウォリアーズ一筋でプレーしてきたルーニーの周囲には、ステフィン・カリーやクレイ・トンプソン、そしてデュラントといったスーパースターがいたのだが、ルーニーはポジションが近いグリーンに対して大きなリスペクトを抱いているという。

「彼はスーパースターとして売り込まれてきた男ではない。KD（デュラントの愛称）やステフ、あるいはクレイみたいにね。ロールプレーヤーだったけど、彼自身による努力でオールスターへと進化し、リーグの中でもベストプレーヤーの1人へと昇華したんだ。だからこそ、彼をロールモデルにすることはすごく大きな意味がある。彼は僕らの立場に立ってくれるし、皆が感じていることを分かってるんだ」。

　今季はケガに苦しんでいるとはいえ、ルーニーはまだ23歳。グリーンという最高のお手本が同じチームにいることで、今後も選手として成長できると期待したい。

ルーニー（左）は今後もグリーン（中央）から多くを学ぶことができるはずだ[写真]=Getty Images