2020.06.18

NBA再開へ準備万全……リーグ中断中に肉体改革を成功した選手とは?

NBA中断期間、肉体改造に成功したのは?(写真は二コラ・ヨキッチ)[写真]=Getty Images

 再開に向けて日々協議が行われているNBA。アダム・シルバーは「(再開に向けて)トライする義務がある」と口にする一方、カイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)は「黒人差別問題に注目が集まる今、リーグを再開すべきではない」と対峙する意見を述べており、先行きは未だに不透明だ。

 一方で、選手たちの用意も様々である。いつでもコートに戻れるようワークアウトに励む選手もいれば、中断を理由に今を休養期間にあてている選手もいる。そこで、本稿では特に肉体的な変化が見られる主力選手たちをピックアップし、現在の様子をチェックしていきたい。

ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)

 ここ最近、ネット上で最も体型変化が話題になった選手と言えば、ヨキッチだろう。わがままボディから繰り出されるテクニカルなプレーで相手を欺く同選手は、24歳の若さにしてNBAにおける外国籍選手のトリプルダブル記録を塗り替えていながらも、度々オーバーウエイトが批判されてきた。事実、今季の開幕時には約129kgも体重があり、準備不足や怪我を心配する声が聞こえた。

 批判について「僕は気にしない」と反論していたヨキッチ。しかし、その発言とは裏腹に、ナゲッツ不動のセンターはまるで別人かのように激痩せしている。ESPNに出演した球団のGMは、「送ってくれた写真ではシャツを着ておらず、腹筋が割れていた。彼の腹筋なんて見たことがない」とコメント。一部では13kgも減量したと報道されており、まるで「GQ(世界的ファッション誌)モデルのようだ」とまで。あの技巧派にスピードが加われば、なおさら止める術がなくなりそうだ。

ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)

 ヨキッチと同じく、NBAの得点王もまた、減量に成功した選手の1人である。現在、スモールラインナップの大改革で優勝を目指すロケッツのエースは、年々マークが厳しくなり、中断前には遂にその勢いが下降。そこでチームの構造に続き、自身の肉体にも改革の必要性を感じたのだろう。ハーデンは中断期間も高いモチベーションをキープし、トレーニングに勤しんだ。

 その結果、写真からはかなり絞れたことが確認できる。本人は「かなりカーディオ(心肺機能を高めるランなどの有酸素運動)をやり込んだ。家にはトレーニング機材が揃っているけど、自分は他の選手と同じような効果を得られなかったからね」とコメント。ヘッドコーチのマイク・ダントーニも「彼は準備ができている。中断期間でシェイプアップに成功したようだ。私自身もとても楽しみにしている」とコメントし、改めて期待を寄せている。

ラッセル・ウェストブルック(ヒューストン・ロケッツ)

 ハーデンのパートナーであるウェストブルックも、中断を休暇と捉えず、自分自身と向き合う機会にあてた。ラスは世界的なフィットネストレーナーのロス・ボス・エバーラインと手を組み、俳優/コメディアンのケビン・ハートとともにトレーニングを実施。エバーラインのインスタグラムには度々2017年のMVPが登場し、ワークアウトの様子が公開されている。

 トレーニングの様子を見る限り、ウェストブルックはさらなる強靭な肉体を手に入れた模様。上半身のパンパンに膨らんだ筋肉もさることながら、下半身の強化も一切抜かりがない。シーズンが再開すれば、あの爆発的なスピードにさらに磨きのかかったウェストブルックが見られるかもしれない。

レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)

 

 レイカーズの王者奪還に向けて、キングもフィジカルのキープに努めている。タコ・チューズデイやティックトックの投稿は控えめに、自宅でのトレーニングに性を出している。

 ハードな有酸素運動、体幹の強化、上半身・下半身の筋力トレーニングなど、日々豊富なメニューを消化するレブロン。カラダのつくりはトップアスリートたちと比較しても目を見張るものがあり、シーズン再開前のチームトレーニングに突入すれば、完璧な肉体が完成するだろう。

ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)

 マブスの若きスターは、上に挙げた選手とは反対に「太った」という情報が広く報じられた。しかし、事実は異なり、他の多くの選手と同様、ドンチッチもベストシェイプではないというだけ。選手本人もこの誤った解釈とメディアの報道にはお怒りの様子では、SNSに「どこでその情報を入手したの?僕自身も気になるね」とのコメントを投稿をしていた。

 それを否定するかのように、マブスは公式SNSにドンチッチが軽めのワークアウトをこなす様子を投稿。確かに筋力は落ちているように映るが、とても「太った」とは形容しがたい。中断期間に母国に帰国していた同選手は、専属トレーナーのジュレ・ドラクスラーから指示を受けた料理人の食事しか口にしないほどの徹底ぶりだったそう。きっとシーズンが再開すれば、誤報への反発心をエネルギーに変えたドンチッチが、これまで以上にNBAファンを魅了してくれるはずだ。

ジェームズ・ハーデンの関連記事

BASKETBALLKING VIDEO