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3月上旬の中断から早4カ月、いよいよNBAの再開が現実味を帯びてきた。八村塁の同僚であるブラッドリー・ビールを含む一部選手が参加辞退を表明しているものの、リーグは今週、舞台となるオーランドの練習用コートを公開。続々と各球団も現地入りし、これからリスタートに向けて調整に入る。
『ESPN』は再開を目前に控え、戦力ランキングを公開。トップ10は、以下のとおりとなった。
■NBA戦力ランキング トップ10(※カッコ内は優勝オッズ)
1.ミルウォーキー・バックス(+275)
2.ロサンゼルス・クリッパーズ(+325)
3.ロサンゼルス・レイカーズ(+180)
4.トロント・ラプターズ(+1700)
5.ヒューストン・ロケッツ(+1200)
6.ボストン・セルティックス(+1500)
7.フィラデルフィア・セブンティシクサーズ(+2500)
8.デンバー・ナゲッツ(+1800)
9.マイアミ・ヒート(+4000)
10.ダラス・マーベリックス(+3500)
戦力ランキングでは、バックスが最上位に。今季のバックスは、53勝12敗で勝率はリーグトップの.815を記録。中断前の勢いをそのままにいければ、1971年以来となる優勝も夢ではない。
しかし、プレーオフは経験とチーム力がものを言う。恐らく、ヤニス・アデトクンボは、ほぼ止める術がない。そこで鍵になるのは、彼の“取り巻き”たちがエースをサポートし、ビッグゲームで決定的な活躍ができるか、という点になりそうだ。過去2年間、プレーオフでのパフォーマンスがパッとしないエリック・ブレッドソーは、対峙するトップ選手を相手にチャンピオンチームにふさわしいパフォーマンスができるのか。2ndエースのクリス・ミドルトンが、レギュラーシーズンと同じフィールドゴール成功率50パーセントをキープできるのか。頂点に輝き、アデトクンボの契約延長に漕ぎ着けるには、ちょっとの運より、サポートメンバーのさらなる活躍が必要と見る。
バックスに次ぐ戦力を有するクリッパーズは、未だ真価を発揮していない。本来であればチームの二枚看板を務めるカワイ・レナードとポール・ジョージは、ケガにより連携が不完全な状況。それでいながら7割近い勝率をキープしているのは、底力の表れと言える。また、仕事人ルー・ウィリアムズ、守備の鬼パトリック・ビバリーといった頼もしい存在も心強く、実力的には申し分のないベテランのジョアキム・ノアも加わった。もし短期間でケミストリーが生まれれば、下馬評通りの戴冠もありえるだろう。
だが、優勝オッズは、戦力ランキング第3位のレイカーズに軍配だ。レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスの最強コンビ、ドワイト・ハワードやレイジョン・ロンドら経験豊富なベテラン陣。そこにカイル・クーズマやアレックス・カルーソたちが勢いをもたらす。チームのスタッツは特筆できるものではないが、.778の勝率は如何に勝つ術を知っているのかの証明と言える。さらに、汚名返上の機会を与えられたJR・スミス、問題児ディオン・ウェイターズといったワイルドカードも携え、まさに盤石の体制。3球団でチャンピオンリングを獲得すれば、レブロンは世間的評価でも、いよいよマイケル・ジョーダンに肩を並べることになるだろう。
『ESPN』のほかに、『the Score』もオッズを公開。しかし、上位3位は変わりのない並びとなり、レイカーズ(+200)、バックス(+250)、クリッパーズ(+350)と、ややレイカーズのオッズが上がった。
順当にいけば、LAの2強がカンファレンスファイナルで力比べをして、バックスとの頂上決戦という未来予想図が描かれる。ただし、中断期間で様子が一変する可能性もあり、ボストン・セルティックスやヒューストン・ロケッツなど、試合を決定づけるスター選手を擁したダークホースも、虎視眈々とジャイアントキリングを狙っている。
待ち受ける未来は、予想通りか、驚きの結末か。再開に期待が膨らむ。
文=Meiji
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