2020.12.24
11月11日(現地時間10日、日付は以下同)。フェニックス・サンズがクリス・ポールをトレードで獲得すべく、オクラホマシティ・サンダーと話し合いをしたと『ESPN』が報じた。
リーグの情報筋が同メディアへ伝えたところによると、両チームによる話し合いは進行中ではあるものの、今すぐに成立するものではないという。というのも、現時点でトレードは成立させることができない期間であり、11月19日のドラフト終了後に解禁になる見込みだからだ。
サンダーは昨年、ラッセル・ウェストブルック(現ヒューストン・ロケッツ)とポール・ジョージ(現ロサンゼルス・クリッパーズ)を放出した見返りとして、複数のドラフト1巡目指名権を手にしており、再建に向けて残り2年間(2年目はプレーヤーオプション)で8500万ドル(約89億2500万円)以上の超高額契約がある大ベテランのトレードを模索していると同メディアが報じている。
ポールにはミルウォーキー・バックスやニューヨーク・ニックスなど、複数のチームへのトレード案が現地メディアで報じられているのだが、35歳のポールが見据えるのはチャンピオンシップ獲得で、巨額のサラリーがある分、トレードで動かすことは難しいというのが大方の予想。
サンズは2010年を最後にプレーオフから10年間遠ざかっているのだが、今年7月末から行なわれたシーディングゲーム(順位決定戦)で8戦無敗を記録しており、チームは今すぐにでも勝利できるよう、戦力増強にアグレッシブな姿勢を見せている。
ロースターにはオールスターのデビン・ブッカー、ディアンドレ・エイトンという核がおり、リッキー・ルビオやケリー・ウーブレイJr.、ミケル・ブリッジズ、キャメロン・ジョンソンといった主力が軒並み契約下にある。
サンズはキャップスペースに余裕があるため、ルビオとウーブレイJr.に誰かを付けて放出したとしても、超高額年俸のポールを引き受けることは十分可能。ドラフト指名権や金銭をつけるなど、サンダー側の要求に応えることができれば、ポール獲得の可能性はあると言っていいだろう。
このトレードを成立させるうえで、サンズにとってカギとなるのはモンティ・ウィリアムズHC(ヘッドコーチ)の存在かもしれない。10-11シーズン。ポールはニューオーリンズ・ホーネッツ時代にウィリアムズHCの下でプレーした経験があるからだ。
昨年12月にウィリアムズHC率いるサンズと対決する前にも、ポールは「彼の持つバスケットボールマインド…。僕はかつて、彼が作り上げたプレーの数々を見て、試合前にワクワクしたものさ」と話していただけに、ウィリアムズHCはポールが指揮官として信頼している1人と言っていい。
来週のドラフト終了後、NBAでは新シーズンに向けてフリーエージェント(FA)戦線やトレードが活発になる可能性が十分ある。その中の1つとして、サンズとサンダーによるトレードでポールが移籍するというシナリオが現実のものとなるかもしれない。
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