2021.01.04

レナードが大ケガを負わせたイバカに激怒?「彼をトレード候補に入れた」

アクシデント以降、カワイ・レナードはフェイスマスクを着けてプレー [写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 サージ・イバカは、新天地のロサンゼルス・クリッパーズで素晴らしい活躍を披露している。1試合平均23.3分間の出場で13.8得点、6.2リバウンド、フィールドゴール成功率53.2パーセント(開幕から6試合を終えた本稿執筆時点)というスタッツは、カワイ・レナードポール・ジョージというチームの二枚看板に次ぐ好成績で、相手守備陣を広げるストレッチ性能は、クリッパーズに新たなオフェンスオプションをもたらしている。

 これだけ見ると非の打ち所がないように思えるが、イバカは加入からまもなく、“粗相”を犯してしまった。そう、エースのレナードに大ケガを負わせる肘打ちである。

 事件は、対デンバー・ナゲッツとのクリスマスゲームで起きてしまった。第4クォーター終盤のリバウンド争いで、イバカが振り上げた肘がレナードの顔面を強打。レナードは半ば脳震盪の状態で口から流血しながら、しばらくの間コートへ倒れ込み、安否が心配された。結果、レナードは途中退場を余儀なくされ、病院で口を8針を縫う大ケガを負ってしまった。

その事件はナゲッツ戦で起きた。倒れたカワイ・レナードをのぞき込むサージ・イバカ [写真]=Getty Images

 故意ではないにしろ、イバカの不意打ちはレナードの逆鱗に触れてしまったのかもしれない。レナードはケガから復帰後の記者会見でイバカのことを問われると、以下のように返答した。

「サージはあまり口数が多くないからね。俺たちは彼をトレード候補に入れた。彼が欲しい人たちは俺たちに連絡をくれ」

 そう、レナードは球団にリクエストし、自身にケガを負わせたイバカをトレードするよう要求したのだ……というのは冗談であり、これは2人が仲の良い間柄にあるからこそのジョーク。そもそも、イバカは恐らく、どの球団に行っても一番おしゃべりな選手である。また、オフシーズンにフリーエージェントになったイバカをクリッパーズへ勧誘したのは他でもない、トロント・ラプターズ時代に共に優勝を経験したレナードだった。

 それどころか、普通はケガを負わせたら負い目を感じるはずだが、イバカはすでにレナードをイジっている模様。レナードは現在、口元のケガを保護するためにフェイスマスクを着用して試合に臨んでいるが、イバカたちはその姿を見て、レナードに「レザーフェイス」というあだ名をつけたという。レザーフェイスとは、映画『悪魔のいけにえ』に登場する殺人鬼のこと。似てる、似てないの議論はさておき、よほどの関係性でなければ負傷させた相手にニックネームをつけることなどできないだろう。

 記者たちは、レナードがイバカをトレード候補に入れたことに対して、ヘッドコーチのティロン・ルーに対してもコメントを求めたが、これにはルーも笑いを堪えられなかったようだ。

「それについてはもう考慮していないよ(笑)。今日、誰かに教えてもらったんだけど、なかなか面白かったね」

 イバカは、ラプターズ時代もチームのムードメーカーだったことで知られている。同選手の加入により、ロッカールームに流れていた不穏な空気も払拭されたことだろう。悩みの種が取り除かれ、PG13のコンディションも回復した今、クリッパーズは昨シーズンの雪辱を晴らす準備が整ったといえる。

文=Meiji

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