2021.01.21
1月14日(現地時間13日)、かねて噂されていたジェームズ・ハーデンのトレードがついに合意。4チームによる大型トレードによってハーデンは希望としていたブルックリン・ネッツへと移籍し、翌日球団から正式に彼がチームに加入したことが発表された。新天地でも背番号『13』番を着用するというハーデンは、ケビン・デュラント、カイリー・アービングとともにビッグ3を結成することになった。
こうしてNBA史に残るであろう衝撃的な3人組が誕生したネッツ。しかし彼らはスコアラーとしての性質上、共存できるのかと疑問を持つ人々は多いかもしれない。この件に関しては、かつてリーグでスーパースターとして活躍していたチャールズ・バークリー(元フェニックス・サンズほか)も懐疑的な見解を示しているようだ。『NBA on TNT』に出演した彼は、ゴールデンステイト・ウォリアーズ時代に優勝したデュラントは自己犠牲を払えるが、アービングとハーデンはそれができないと語る。
「この3人のなかで唯一、自分がセルフィッシュではないことを私に証明してくれた男がいる。それはKD(デュラント)だ」と、バークリー。「KDはゴールデンステイトへ移籍し、そこで犠牲を払った」とコメント。デュラントが2016年に加入した当時のウォリアーズには、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンといった選手がすでに在籍していた。彼らのボールの保持率がスコアラーのように高くはないにせよ、既存のシステムやケミストリーに順応するためにも、デュラントは自分のやりたいことではなくチームから求められる役割に徹することに腐心したはずだ。
「ジェームズ・ハーデンとカイリー・アービングは、『俺はただ勝利したい。それこそがもっとも重要なことだ」という考えを、私に見せつけたことは決してない」と、続けるバークリー。「この2人はただ自分の数字だけを気にしている。私は2人が犠牲を払えるとは思わないね」と、厳しいコメントを残している。
バークリーは上記のコメントをしているものの、アービングとハーデンも実績を積んできた紛れもないスーパースターだ。『ESPN』によれば、ネッツのゼネラルマネージャー(GM)であるショーン・マークスは、成功のために必要な自己犠牲の必要性を3人はわかっており、それを遂行できると考えているという。また今回のトレードの際にデュラントとアービングとコミュニケーションを取り、2人ともコート上での犠牲を払うことに躊躇しない姿勢をみせたそうだ。ハーデンも「ただ勝ちたい。勝つことがすべての望みだ」と話し、マークスGMを安心させたとのこと。
歴史的にも類を見ないビッグ3が生まれたネッツ。厳しい意見も飛び交う中で、彼らがコートにそろった時、果たしてどのような化学反応を起こしてくれるのかに注目していきたい。
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