2021.07.16

怒濤の10連続得点でバックスを勝利へと導いたミドルトン「自分の全てを捧げるのさ」

ファイナル第4戦で大暴れを見せたミドルトン[写真]=Getty Images
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 7月15日(現地時間14日、日付は以下同)に行なわれたNBAファイナル第4戦は、ここまでのシリーズで最も激しいゲームとなったのだが、最後はホームのミルウォーキー・バックスが抜けだし、109-103でフェニックス・サンズを下して2勝2敗のタイに持ち込んだ。

 試合終盤、ヤニス・アデトクンボがプレーオフ史に残るほどの超絶ブロックショットを決めてSNSを中心に大きな話題となったが、クリス・ミドルトンの大活躍なしにバックス勝利はありえなかった。

 チーム在籍8年目のフォワードは、試合終盤に怒濤の10連続得点を奪取したからだ。タフなプルアップジャンパーを2連発で放り込むと、レイアップにフリースロー4本を立て続けに成功させ、終わってみればプレーオフキャリアハイの40得点に6リバウンド4アシスト2スティール。

「チームメートたちが一番で、その次にコーチ陣とこの組織の皆、彼らの意見が僕にとって最も重要なこと。悪いけど、君たち(メディア)がどんなことを書こうが、どう思おうが僕には関係ない。チームメートたちが僕に自信を与えてくれるし、信頼してくれる。僕にとってはそれが最も重要なことなんだ」。

 試合後にそう語ったミドルトンに対して、ドリュー・ホリデーは「彼が恐れることなんてない、これまで一度もなかったのさ」とその強心臓ぶりを称賛。バックスにはアデトクンボやホリデー、ブルック・ロペスといった選手たちがいるものの、クラッチタイムで最もショットを沈めてきたのはこのミドルトンである。

 今年のプレーオフで、ミドルトンは第4クォーターまたは延長で同点あるいは逆転となったショットを15本も沈めてきた。『ESPN Stats & Info』によると、これはここ25年間では2007年のレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)と並ぶ最多記録。ミドルトンの勝負強さはバックスの選手たちの中でも群を抜いていると言っても過言ではない。

 終盤に見せた10連続得点について聞かれたミドルトンは「皆が疲れていたし、肉体的にも疲弊していた。でも自分が持つもの全てをコートに持ち込まないといけない。僕らは試合後に休めるし、たっぷりと寝て治療を受けることもできる。でもプレーしている間は疲れたなんて言い訳はできないんだ。もしケガをしてしまえばゲームに出ることもできない。だからこそ、自分の全てを捧げるのさ」と話している。

 両チームによるシリーズ第5戦は18日。勝ったチームがNBAチャンピオンへ王手をかけることができるだけに、さらなる激戦となる可能性も十分ある。そうした緊迫した状況の中で、再びミドルトンがバックスを勝利へと導くことができるのか、注目していきたい。

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