2021.10.01

『ESPN』がNBA2021-22シーズンの選手ランキングを発表…1位に輝いたのは?

『ESPN』が2021-22シーズンの選手ランキングを発表[写真]=Getty Images

 米大手メディア『ESPN』は、開幕を目前に控え、NBAの選手ランキングを発表した。早速、5位から順に今シーズンの『ESPN』の評価をチェックしていこう。

5位:ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)

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 昨シーズン、ウォリアーズは再びクレイ・トンプソンをケガで欠き、ファンが期待するような結果を残せなかった。しかし、孤軍奮闘したチームのエースは、キャリア最高のパフォーマンスを披露。1試合平均32.0得点でキャリアハイをマークし、2度目の得点王に輝いた。しかも、“ウォリアーズ唯一の驚異”として、相手から執拗なマークを受けながらだ。

 3ポイントシュートを含むフィールドゴール成功率は48パーセントを超え、カリーは33歳になった現在でもMVP級の活躍ができることを知らしめた。スプラッシュブラザーズの相棒が帰還し、若手や期待のルーキーたちも気を吐けば、その輝きは一層増すに違いない。

 2021-22シーズン終了後、カリーを5位に止めてしまった『ESPN』は、赤っ恥を掻くことになるかもしれない。

4位:ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)

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 22歳の若さにして、ドンチッチは早くもNBAトップスターの仲間入りを果たした。キャリア3年終了の段階で2度のオールNBAファーストチーム選出という称号が、その実力の他ならぬ証明だ。

 ドンチッチは昨シーズン、リーグで最も支配的な選手の1人だった。「Second Spectrum」の調査によると、同選手はドライブからの得点数(804得点)でリーグリーダーとなり、アシスト本数(150本)でも3位にランクイン。また、ドライブからのショット成功率59.2パーセントは、600回以上のドライブをした48選手の中でもヤニス・アデトクンボに次ぐ2位タイとなり、サイズ、スキル、IQを高次元で兼ね備える驚異的なオフェンススキルで得点を量産して見せた。

 完成された選手である一方で、彼が未完の大器であることを忘れてはならない。ステップバックやダーク・ノビツキー譲りの片足フェイダウェイからも得点することができる。さらに、今年から歴代最高のポイントガードであるジェイソン・キッドがヘッドコーチに就任。キッドのコートビジョンを吸収すれば、今シーズンは間違いなく、MVPの最終候補に残るだろう。

3位:レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)

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 昨シーズン、同ランキングで頂点に君臨したキングは、王座から陥落した。しかし、レイカーズは優勝した一昨年の疲労を残したまま、満身創痍でシーズンを戦っており、メンテナンスに人一倍こだわるレブロンのコンディションが上向いていなかったのは一目瞭然だった。

 最近「レブロンは衰えた」という声をよく耳にするが、果たしてそれは事実なのだろうか。昨シーズンは1試合平均25.0得点7.8アシスト7.7リバウンドをマーク。キャリア平均の27.0得点7.4アシスト7.4リバウンドと比較すると、スタッツ面で大きな衰えは感じられない。世間のいう“衰え”の正体は、疲労に由来する“エネルギーの欠如”なのではないだろうか。

 背番号をマイアミ・ヒート時代の6番に戻し、気持ちを入れ替えたレブロンは、今シーズンのオフに十分な休養を確保しており、万全の状態でコートに帰ってくるはずだ。また、レイカーズがリーグ屈指のアスレチック性能を誇るラッセル・ウェストブルックの補強に成功していることから、レブロンの負担が軽減されるのは明らか。

 ケガなく順調にシーズンが進めば、カール・マローンを抜き去り、NBAの歴代総得点数で2位にランクアップするのは時間の問題であり、レブロンのネガティブキャンペーンをしてきたNBAファンはシーズンが進むにつれて口数が少なくなっていくだろう。

2位:ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)

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 2020-21シーズンのNBAファイナルにおいて、ヤニスは自他共に認めるモンスターと化した。特に、50得点をマークした第6戦のパフォーマンスは、後世に語り継がれるほど驚異的なものだった。

『ESPN』によると、アデトクンボは1度のポストシーズンにおいて、ショット全体の65パーセントをペイント内で放ち、平均20得点以上をマークした史上初の選手となった。また、ファイナルに限定すると、その割合は75パーセントにまで跳ね上がり、まさにヤニスの爆発的な推進力を如実に表したデータと言える。

 そして、昨シーズンのMVPはまだ26歳で、フリースローやスリーポイントなどその他の得点パターンに大幅な伸びしろを残している。ここからレブロンのような成長曲線を描くことができれば、MVPの称号はさらに増え、再びバックスにタイトルをもたらすのも夢ではない。

1位:ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)

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 NBA博識者たちは「デュラントの時代が到来した」と語る。身長とウイングスパンに恵まれたイージーマネースパイダーから放たれる完成されたジャンパーは、ディフェンスの名手たちでさえ制御不能であり、その結果、デュラントがNBA史上最高のスコアラーであることを否定する者はいなくなった。

 不可能と思われていたアキレス腱断裂から完璧なカムバックを果たしたデュラント。また、深刻なケガからの復帰ということもあり、ネッツがデュラントのケアを優先した結果、昨シーズンはキャリア史上最短まで平均プレータイムをセーブすることができた。

 バックコートにはジェームズ・ハーデンカイリー・アービングというリーグ最強のガード陣を要し、ジョー・ハリスブレイク・グリフィンポール・ミルサップパティ・ミルズラマーカス・オルドリッジという他球団ではエース級の選手たちが脇を固めるブルックリン。東京オリンピックに次ぐタイトル獲得に向け、視界は良好だ。

 文=Meiji

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