2021.10.16
ついに開幕を迎えた6年目のBリーグ。オープニングゲームでは2016年のBリーグ開幕戦と同じ組み合わせ、琉球ゴールデンキングスとアルバルク東京が激突した。
ホームの沖縄アリーナで開幕を迎えた琉球。いいスタートダッシュを切りたいところだったが、前半はA東京のアレックス・カークやセバスチャン・サイズら外国籍選手を止められず流れを掴まれてしまう。シュート確率がなかなか上がらず、オフェンスでも後手に回った琉球は、24−36とリードを許して試合を折り返した。
12点のビハインドを背負って迎えた後半は、琉球のガード陣を筆頭に激しいプレッシャーディフェンスで相手の自由を奪うことに成功。第4クォーターはA東京をわずか8得点に抑えると、いいディフェンスから流れるようなオフェンスへつなげ、63-62で琉球が逆転勝利を収めた。
その逆転劇の立役者の一人に挙げられるのが、2013年から所属する岸本隆一だ。背番号14はスターティング5から外れたものの、途中出場でチームのスタイルである「激しいディフェンス」を体現。特に勝負のかかった第4クォーターでは気迫のこもったプレッシャーで相手の自由を奪い、その後の逆転劇につなげた。
岸本は試合後の会見に出席。試合中に「沖縄アリーナの不思議な力を感じた」という。
「いい時も、ミスが続きなかなかリズムに乗れない時も、会場から自然と拍手が湧き起こる、沖縄アリーナの力、応援してしてくれる方々の力によって自然と僕たちが前を向いていけていると改めて感じました」。岸本は観客の声援を力に変え、猛プレッシャーで見事に流れを引き寄せた。
前述したとおり、琉球対A東京の開幕戦は、2016年のBリーグ開幕と同カードだ。2戦ともA東京の前に敗れる結果となり、岸本は「5年前の開幕戦は正直いい思い出がない」という。だからこそ、その悔しさを力に努力を続けてきた。
「日々個人としてチームとして向上していくことだけを考えて歩んできました。いま振り返ると意味がある敗戦だったと感じられる試合になった」。
琉球は4シーズン連続で西地区を制覇し、「今シーズンこそは優勝」という機運が高まっている。悲願であるBリーグ制覇に向けて、琉球と岸本の新たな挑戦が幕を開けた。
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