2021.10.20
10月15日(現地時間14日、日付は以下同)。ワシントン・ウィザーズはチーム練習を行ない、その後ウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチ(HC)が八村塁の現状についてこのように語っていた。
「(塁は)現在、(NBAの)プロトコルに入っている。おそらく、あと数日で期間が終わるから、その後に(チームの施設で)個人練習を始めることになる」。
ウィザーズはここまでプレシーズンゲームで3戦全敗。先発ポイントガードを務めるスペンサー・ディンウィディーは「今、このチームは常勝チームとなるために基盤作りをしているところ。それを達成するためには選手1人1人が自分の役割をしっかりと理解し、責任感を持つことが必要」と話しており、プレシーズン最終戦となる16日のニューヨーク・ニックス戦を前に、レギュラーシーズン開幕に向けた仕上げをしている段階。
そのため、八村が新型コロナウイルスのプロトコルを終えてチームへ合流できるようになっても、すぐさまプレーできる可能性は低いと言わざるをえない。
「彼に観てもらいたい(勉強用の)映像は用意できている。タイミングを見計らって、フィルムスタディをする予定だが、戦術面の予習だけでも時間はかかると思うね。(実戦復帰までの)見通しは立っていない。じっくりと様子を見ていきたいね。彼が万全な時に復帰すればいいと思っている」と指揮官は話している。
ウィザーズは21日にトロント・ラプターズとのレギュラーシーズン開幕戦に臨むのだが、現時点でチームに合流できていないことから、八村が開幕戦からコートに出てプレーすることはなさそう。
指揮官がスコット・ブルックス(現ポートランド・トレイルブレイザーズAC)からアンセルドJr.に代わったこともあり、八村は新たなチームメートたちと指揮官とも入念にコミュニケーションをとっていく必要があるだろう。
アンセルドJr.は「最も大事なことは、復帰に向けて時間をかけること。ほかの選手たちについても同じことが言えるが、ブレずに取り組むことだね。一発で全てを吸収させようとすると、圧倒されてしまうので、1つ1つの戦法の目的を明確にし、丁寧に取り組んでいきたい。その土台ができてから、テーマの幅を少しずつ広げていける。どんな選手でも、離脱して戻って来た時にいきなり結果を出すというのは難しいんだ」と、八村が新チームへ合流してプレーするまでのプロセスを慎重に考えている。
プレシーズン期間中に復帰して試すならまだリスクは低いが、レギュラーシーズンとなるとそうはならないだけに、指揮官の判断は決して間違いではない。
八村は今後、新チームへ順応すべく、コーチ陣とコミュニケーションをとって、キャリア3シーズン目のスタートラインへ向かうこととなる。
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