2021.10.20

シクサーズがシモンズを出場停止に…エンビードは「俺たちの仕事は誰かの子守りじゃない」

シクサーズのエンビード(右)とシモンズ(左)[写真]=Getty Images
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 10月20日(現地時間19日、日付は以下同)。フィラデルフィア・セブンティシクサーズベン・シモンズに約140万ドル(約1億5960万円)の罰金処分、さらには21日のレギュラーシーズン開幕戦を出場停止処分とした。

 今夏の決別宣言を経て、先日チームへ合流し、練習もこなしてきたシモンズだが、20日のチーム練習でチームメートたちがこなしているドリルを何度か拒絶し、ドック・リバースHC(ヘッドコーチ)から追い出されていた。

「彼は今日、注意散漫だったように思う。全員がこなしていたことをやりたがっていたとは私には思えなかった。最初の時点でね。たいしたことじゃない。彼には出ていくべきと言った。そして我々は練習を続行した」。

 リバースHCは練習後にそう語り、その後チームがシモンズの処分を発表した。ニューオーリンズ・ペリカンズとのシーズン開幕戦を翌日に控えたシクサーズは、新シーズンに向けて重要な段階におり、シモンズが場の雰囲気を読めずにチームへ溶け込めていなかったことは事実。

 そして昨季まで看板選手としてシモンズとプレーしてきたジョエル・エンビードは「俺は勝つために努力している。そして勝利するために、チームメートたちと良好な関係を築かなくちゃいけないんだ。俺はチームメートたち全員とそういう関係を築きたいと思っている」と切り出し、シモンズへの不満をこのようにぶちまけた。

「でも最終的に、俺たちの仕事は誰かの子守りじゃない。コートに出てハードにプレーして勝利を収めること、コート上で生み出すことに対して(年俸が)支払われている。ここに来て、誰かのベビーシッターのために払ってもらうなんてことはない。それは俺たちの仕事じゃないし、俺のチームメートたちなら同じように感じているはずだ」。

 シクサーズを引っ張るオールスターセンターは「俺たちは今、チームとしてプレーすること、勝利することにフォーカスしている」とも話しており、開幕前の重要な時期にチームの輪を乱そうとしたシモンズには「もうここまでくると、あの男のことなんてどうでもいい。やりたいことをすればいい。それは俺の仕事じゃない」と突き放した。

 シモンズは開幕戦で出場停止処分となったことでさらにお金を失うことになるのだが、これを機に改心して‟本物のチームメート”としてシクサーズへ戻ってくることができるのだろうか。

 開幕戦の前日に行なわれたチーム練習でこうしたことが起きてしまっただけに、このまま離脱となってしまう可能性があることも捨てきれないと言えるだろう。

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