2022.04.29
4月8日(現地時間7日、日付は以下同)。デンバー・ナゲッツがメンフィス・グリズリーズを122-109で下し、今季戦績を48勝33敗として4シーズン連続のプレーオフ進出を決めた。
「(リーグには)すばらしい選手たちがほかにも大勢いる。私は彼らがすばらしい選手ではないと言っているんじゃない。ただ、ニコラ・ヨキッチが今シーズンにこのチームで乗り越えてきたこと、やり遂げたことは信じられないこと。彼は昨シーズンも良かった。そして今シーズンはさらに良くなっている」。
ナゲッツのマイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)は試合後にそう語り、昨季MVPに輝いたセルビア出身のビッグマンの働きを称えていた。
それもそのはず。ナゲッツは昨季チーム2位の平均21.2得点を残したジャマール・マレーが全休、3位の平均19.0得点を記録したマイケル・ポーターJr.がわずか9試合の出場に終わるなか、ヨキッチが攻防両面でチームを支え続け、プレーイン・トーナメントを回避してウェスタン・カンファレンス6位以内のスポットを勝ち取ったからである。
グリズリーズ戦で35得点16リバウンド6アシスト4スティールと大車輪の活躍を見せたヨキッチは、8日終了時点でリーグトップのトリプルダブル数(19度)を誇り、今季いずれもチームトップとなる平均33.5分27.1得点13.8リバウンド7.9アシスト1.5スティール0.9ブロックにフィールドゴール成功率58.3パーセントをマーク。
そしてキャリア7シーズン目の万能型ビッグマンは今季計2004得点、1019リバウンド、584アシストに到達。1シーズンに2000得点、1000リバウンド、500アシストをクリアしたNBA史上初の選手となった。
昨季を上回る活躍でナゲッツをけん引していることから、ヨキッチが2シーズン連続でMVPを獲得する可能性は十分ある。それでも、ヨキッチが謙虚な姿勢を崩すことはなかった。
「正直なところ、ものすごくハイレベルでプレーしている選手たちがたくさんいると思っている。だから僕としては謙虚に、地に足をつけてやろうとしているんだ。本音を言うと、僕がベストの1人なのか? とは思っていない。自分はただ試合に勝とうと努力しているだけさ」。
今季のMVP争いはヨキッチ、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)というビッグマン勢というのが大方の予想。この3選手で票が割れるかもしれないが、ヨキッチが2シーズン連続でリーグの最優秀選手賞に輝く可能性はあるはずだ。
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