2022.05.13
4月4日(現地時間3日、日付は以下同)。フィラデルフィア・セブンティシクサーズは敵地でクリーブランド・キャバリアーズを112-108で下し、5シーズン連続のプレーオフ進出を決めた。
イースタン・カンファレンス4位のシクサーズ(48勝30敗)は、3位のミルウォーキー・バックスとのゲーム差はなく、2位のボストン・セルティックス(49勝30敗)とは0.5ゲーム差のため、残り4試合の戦績によっては2位まで順位を上げる可能性がある。
キャブズ戦ではジョエル・エンビードがいずれもゲームハイとなる44得点17リバウンド5ブロックと攻防両面に渡って大暴れ。ドック・リバースHC(ヘッドコーチ)は今季開幕からシクサーズを引っ張るビッグマンについて「ものすごく多くのことをこなしてくれている」と話しており、その活躍ぶりを高く評価。
今季途中にブルックリン・ネッツからトレードで加入したジェームズ・ハーデンも「俺は毎晩、彼のすごさを目撃している。確かに、彼のオフェンス面における今夜の数字が際立っているのは一目瞭然だ。でもディフェンス面でもすごく効果的だった。ブロックショットを決めていたし、ペイントエリアにいることで相手のショットを困難にさせていたことも、俺たちが勝利したうえでカギになっていたんだ」と大黒柱の働きを絶賛していた。
エンビードは今季ここまでリーグ2位の平均30.2得点に同6位の11.6リバウンド、同9位の1.5ブロックをマーク。得点だけでなく平均4.2アシスト、1.1スティールも自己ベストで、フリースロー試投数(平均11.8本)と成功数(同9.6本)はキャリアハイと、MVPの有力候補にも挙がっている。
「実現したら最高だ。もしそうならなきゃ、俺は何をすべきか分からなくなる。彼ら(投票者たち)が俺を嫌っていると感じるだろうね。フィリーにいる俺は、ほかの連中とは違うのかと思ってしまうだろうな」。
レギュラーシーズン終盤で、エンビード自身もMVPに輝く可能性があると感じており、キャブズ戦後にそう話していた。今季このビッグマンがMVP級と呼ぶにふさわしいデータがある。
今季エンビードはキャブズ戦を含めて40得点10リバウンド以上を11度も記録。『ESPN Stats & Info』によると、NBAとABAが統合された1976-77シーズン以降、この記録を上回ったのはラッセル・ウェストブルック(現ロサンゼルス・レイカーズ/16-17シーズン)とモーゼス・マローン(元ヒューストン・ロケッツほか/81-82シーズン)の12度のみ。両選手はそのシーズンにMVPを獲得している。
エンビードが初のMVPを獲得するにあたり、対抗馬となるのはニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)とヤニス・アデトクンボ(バックス)なのだが、彼らはすでにMVPを受賞したことがあるだけに、自己最高のシーズンを送るエンビードが手にする可能性は十分あると言っていいだろう。
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