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11月2日(現地時間1日、日付は以下同)。ブルックリン・ネッツは、スティーブ・ナッシュHC(ヘッドコーチ)と決別することを発表した。
現役時代、ナッシュはシュート力とプレーメーキングに秀でたポイントガードとして18シーズンをプレー。ベンチプレーヤーからローテーションプレーヤー、スターター、さらにはオールスターへと成長を遂げ、キャリア平均14.3得点3.0リバウンド8.5アシストにフィールドゴール成功率49.0パーセント、3ポイントシュート成功率42.8パーセント、フリースロー成功率90.4パーセントを記録。
2005、2006年にはMVPに輝き、オールスターに8度、オールNBAチームに7度も選ばれてきた男は、2018年にバスケットボール殿堂入りし、昨年秋には75周年記念チームにも名を連ねた。
ナッシュは2020-21シーズンからネッツの指揮官へ就任し、2シーズン連続でプレーオフへと導いてきたものの、今シーズンは4連敗を含む2勝5敗と負け越していた。
2日のシカゴ・ブルズ戦を前に、ショーン・マークスGM(ゼネラルマネージャー)は「私たちは今がその時だと感じました」と明かしており、双方にとって今こそ新たに動き出す時だったという。
リリースのなかで、ナッシュ前HCは「数多くのチャレンジとともに素晴らしい経験ができました。私はそのことを非常にありがたく思っています」と語っていたのだが、困難の連続だったと言ってもいいだろう。
ケビン・デュラント、カイリー・アービングというスーパースターを擁し、2020-21シーズン途中にはジェームズ・ハーデン(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)を獲得してビッグ3を形成も、最後はケガに泣いた。
昨シーズンはカイリーが新型コロナウイルスのワクチン未接種によって出場試合数が限られ、デュラントがケガのため戦線離脱。今年2月にはハーデンを絡めた大型トレードでシクサーズからベン・シモンズらを獲得も、シモンズは背中の痛みにより出場できず。
今夏にはデュラントのトレード要求報道があり、ナッシュとマークスGMの解任を求めたと一部報じられ、8月下旬に和解して今シーズンを迎えたものの、開幕からデュラント、カイリー、シモンズというビッグ3がそろいながらもチームはなかなか波に乗ることができずにイースタン・カンファレンス下位へ低迷。
ネッツはジャック・ボーンAC(アシスタントコーチ)が暫定HCとしてブルズ戦を指揮するも、チームは99-108で敗戦。デュラント、カイリー、シモンズに加えてセス・カリーやジョー・ハリス、パティ・ミルズ、ロイス・オニール、ニコラス・クラクストンといった有能な選手たちを抱えるネッツは、高いポテンシャルを秘めているのは間違いない。
そうしたなか、ナッシュ前HCの後任として浮上しているのがイメ・ユドーカ。昨シーズンにボストン・セルティックスの指揮官としてNBAファイナル進出へと導いたとはいえ、チームのポリシーに違反したことで9月23日に2022-23シーズンの活動停止処分を科されていた。
ユドーカは2020-21シーズンにネッツでACを務めた経験を持っており、すでにネッツ側と契約をまとめており、早ければ3日にも契約合意に達するだろうと『ESPN』が報じている。
今シーズン、セルティックスはジョー・マズーラACが暫定HCを務めているのだが、ここまで4勝2敗と上々の戦績を残している。『ESPN』や地元メディア『The Boston Globe』は、セルティックスがマズーラ暫定HCのことを評価しており、ユドーカを元に戻すことはなさそうだと報道。
そのため、ユドーカがネッツの新たな指揮官へ就任する可能性が高いというのが大方の予想。昨シーズンにセルティックスをリーグベストのディフェンシブ・レーティング(106.2)へ導いたユドーカが、もし正式にネッツの指揮官となった場合、古巣をどんなチームへしていくか、選手起用なども含めて気になるところだ。
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