2022.11.04

DVのマイルズ・ブリッジズに3年の保護観察宣告…カウンセリングや社会奉仕などが義務

今年6月、3件の家庭内暴力で起訴され、コートから遠ざかっているブリッジズ[写真]=Getty Images

 マイルズ・ブリッジズは昨シーズン、20.2得点、7.0リバウンド、3.8アシストといずれもキャリアハイの成績を残し、オフに大型契約を手にする可能性を有していた。今頃は豪快なポスターダンクでNBA TOP 10にハイライトを提供していたと思われていたが、2018年のドラフト12位は今年6月、3件の家庭内暴力で起訴され、コートから遠ざかっている。

『EPSN』によると、同選手は11月4日(現地時間3日)にロサンゼルス上級裁判所に出廷。判決の結果、ブリッジズは当時のガールフレンドに暴行したことを認め、ほかの2件は検察官との司法取引の末に棄却となり、懲役はなく、3年間の保護観察を宣告されたという。

 当初は懲役11年と言われたブリッジズの刑事訴訟。取り下げられた2件の訴因は「重大な身体的損傷または死亡を引き起こす可能性がある状況下での児童虐待」という卑劣な行いとされていたが、7月に発表された検察の証言では児童虐待が何に起因するのかは特定されていなかった。

 ブリッジズは3年間の保護観察期間中、更生を目的とした52週間の家庭内暴力カウンセリング、同じく52週間の育児クラスを修了し、100時間のコミュニティサービスに奉仕しなければならない。また、週に一度、医師の処方を例外とするマリファナ検査の受診が義務化されており、もちろん銃や弾薬を含むいかなる武器の所有も許されない。そして、300ドル(約4万5000円)の賠償金と、500ドル(約7万5000円)の罰金の支払いが命じられたほか、10年間保護命令に従い、100ヤード(約91メートル)以内の接近禁止令、さらには子どもとの面会には中立な第三者を介して平和的に行われる必要があるなど、さまざまな条件が言い渡されている。

 ロサンゼルス郡地方検事局は、本件について以下のような声明を発表している。

「今回の決議は、ブリッジズ氏に彼の行為の責任を負わせるための最良の手段であると信じています。被害者の代理人を通じて、被害者が事件の迅速な解決を望んでいたことも理解していました。被害者とその代理人は、提示された解決策を承認し、判決の結果に同意しています」

 しかし、今夏にシャーロット・ホーネッツから制限付きFAとなっていたブリッジズは、いかなる球団とも契約を結んでいないため、リーグへの復帰は未だ不透明のままだ。また、ブリッジズがNBA球団と契約した場合、リーグは団体交渉協定に基づき、同選手に対する出場停止、罰金、解雇処分を言い渡す権利を有している。

 なお、ホーネッツは「潜在的な次のステップを決断する前に、引き続き情報を収集する」と、再契約には慎重な姿勢を示している。

 暴力はいかなる場合でも許されることではない。ブリッジズには選手として活躍する以前に、プログラムを通して誠実な1人の男へと更生してもらいたい。

文=Meiji

マイルズ・ブリッジズの関連記事