2022.11.07

敵地2連勝を飾ったKD「エナジーもそうだし、逆境のなかで戦い抜いたことも良かった」

ネッツをアウェーゲーム2連勝へと導いたデュラント(左)[写真]=Getty Images
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 今シーズン開幕から2勝5敗と負け越したブルックリン・ネッツは、11月に入ってスティーブ・ナッシュHC(ヘッドコーチ)を解任してアシスタントコーチのジャック・ボーンが暫定HCとなり、カイリー・アービングを最低5試合の出場停止処分と科し、目まぐるしい1週間を送った。

 ところが、そうして迎えた5日のワシントン・ウィザーズ戦で今シーズン最多の128得点を奪って42点差で圧勝、翌6日のシャーロット・ホーネッツ戦では終盤の競り合いを制して98-94で勝利して2連勝。

 このチームを引っ張ったのはもちろん、ケビン・デュラントだ。ウィザーズ戦で28得点9リバウンド11アシスト、ホーネッツ戦では終盤に逆転となる3ポイントシュート、残り約30秒に4点差へ突き放す決勝弾を沈めて27得点8リバウンド3ブロックと圧巻のパフォーマンスを見せた。

「俺たちはお互いのことを味方につけていたんだと思う。この1週間はタフだった。ゲームに戻れるのはいつだっていいことなんだ。(ティップオフで)ボールが上がれば、忘れ去ってしまうのさ」

 アウェー2連戦を制したことで、デュラントは時折笑みを見せながらチーム状況についてさらにこのように語っていた。

「つまり、このチームのみんなはプレーするのを待ちわびていたんだと思う。その前に3、4試合を落としていたしね。だからプライドをもって、勝利を重ねたかったような気がするね。俺たちの名声にとっても良いことさ。チームのエナジーもそうだし、逆境のなかで戦い抜いたことも良かった」

 カイリーは依然として離脱しており、ベン・シモンズがヒザの痛みから8日のダラス・マーベリックス戦で復帰できるかも不透明。それでも、ネッツがホーネッツ戦の第4クォーター中盤からスモールボールを送り込んで12点ビハインドを挽回して逆転勝利を手にしたことは今後に向けて好材料と言えるだろう。

 この試合、ネッツではロイス・オニールとキャメロン・トーマスが第4クォーターにフル出場。渡邊雄太が残り10分19秒にコートインし、残り6分30秒にデュラントとジョー・ハリスがコートへ戻ると、23-7のランで試合を締めくくったのである。

 まだ1試合のみ、しかも6分23秒間というスモールサンプルながら、この布陣でネッツは100ポゼッションあたりの得失点差でプラス132.6という驚異的な数値をたたき出している。

 もちろん、この布陣がうまくいくかどうかは試合展開や対戦相手、その日の選手たちの調子によって大きく変わるものの、ウィザーズ戦から始まった渡邊のセンター起用がここまで奏功しているのは間違いない。

 次戦以降も、ネッツは流れを変えたい時や試合に決着をつけたい時などに、渡邊をセンターへ配置したクロージングラインナップを送り込む可能性は十分ありそうだ。

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