2022.11.11
11月4日(現地時間3日、日付は以下同)。ブルックリン・ネッツは、カイリー・アービングへ“少なくとも”5試合の出場停止処分を科したことを発表した。
先日、カイリーは反ユダヤ主義の映像作品のリンクを自身のSNSへ投稿。そのことを支持している意思こそ示さなかったものの、そのことに対して明確に否定しなかったことで問題へ発展。
これを受け、チャールズ・バークリー(元フェニックス・サンズほか)は2日に『TNT』の番組内で「彼は出場停止にすべきだ。アダム(シルバー/NBAコミッショナー)が彼を出場停止にすべきだと思う」と発言するなど、物議を醸していた。
ネッツとカイリーは、3日に社会におけるヘイトや不寛容の撲滅に取り組む団体へ、それぞれ50万ドル(約7400万円)を寄付することを発表。だがカイリーがその件で明確に否認することはなく、今回の処分に至ることに。
ネッツはリリースのなかで「反ユダヤ主義を否認するという、明確な機会が与えられたにもかかわらず、それを否認しなかったことは非常に憂慮すべきことであり、我々の組織の価値に反するとともに、チームにとって有害な行為にあたります。我々は、彼が現在ブルックリン・ネッツとの関係にふさわしくないと考えています」と発表。
出場停止処分の期間中、カイリーは無報酬となる。チームはここまでイースタン・カンファレンス13位の2勝6敗と低迷しており、今シーズン平均26.9得点5.1リバウンド5.1アシスト1.4スティール1.1ブロックを残しているスコアリングガードを欠くことで、ケビン・デュラントに次ぐ第2の得点源かつプレーメーカーが不在となり、戦力ダウンとなることは間違いない。
とはいえ、ここはあくまでNBAという世界最高峰のプロバスケットボールリーグ。カイリーはネッツの看板選手の1人であり、それだけ影響力も大きく、本人の言動がそのままチームのイメージになってしまう恐れもあるだけに、ここまで批判の声が上がればそうせざるを得なかったと見ることもできる。
そしてアダム・シルバー コミッショナーは、4日にリリースのなかで「全面的な謝罪をしなかったこと、そして特に自身が(SNS上で)公にすることを選んだ映画に含まれる卑劣で有害な内容を非難しなかったことに落胆しています。来週カイリーと直接会い、この状況について話し合います」と述べていた。
今回の処分によって、カイリーは5日のワシントン・ウィザーズ戦を皮切りに、13日のロサンゼルス・クリッパーズ戦まで欠場となる。だがシルバー コミッショナーやチーム側との話し合いの状況によって、その期間が延びる可能性もありそうだ。
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