2022.11.22

「準備はできている」…古巣フィリーでプレーするベン・シモンズ「ユニークな経験さ」

日本時間23日にシクサーズ戦に臨むシモンズ[写真]=Getty Images
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グリズリーズ戦で今シーズン最多の22得点を記録したシモンズ
「何が起こるかは分かっているよ。それもゲームのうちだからね」

「自分に何ができるかは分かっている。自分に才能があるということもね。だから驚いちゃいないよ」

 ブルックリン・ネッツベン・シモンズは、11月21日(現地時間20日、日付は以下同)のメンフィス・グリズリーズ戦後の会見でそう口にし、自信をのぞかせていた。

 昨シーズン、背中のケガなどもあって全休した男は、今年2月にフィラデルフィア・セブンティシクサーズからネッツへ加入後もコートへ立てず、新天地で2シーズンぶりのスタートを切ったのだが、9試合目の出場を終えた時点で2ケタ得点は皆無。

 だが16日のサクラメント・キングス戦で11得点をマークして初の2ケタ得点を飾ると、18日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦で15得点13リバウンド7アシストの活躍を見せ、グリズリーズ戦では今シーズン最多の22得点に8リバウンド5アシストと躍動。リング下とペイントエリア内のショートレンジからのショットが大部分を占めているとはいえ、トランジションやドライブ、チームメートとの合わせから3試合連続で2ケタ得点を記録し、オールスターに選出された2020-21シーズンの状態に戻りつつある。

キングス戦で今シーズン初の2ケタ得点をマークしたシモンズ[写真]=Getty Images

「僕はフォーカスし続けているだけ。着実に進めているんだ。それが正直なところだね。僕は1日1日を大切にしてやっていかなきゃいけないんだ」とシモンズは語る。

 そんなシモンズが所属するネッツの次戦は、敵地ウェルズファーゴ・センターで23日に行われるシクサーズ戦。シモンズにとってはNBA入りから5シーズン半(実働4シーズン)も所属してきた古巣となる。

 ネッツ加入後、今年3月11日にもフィラデルフィアで試合があったものの、この時は欠場したため、シクサーズの対戦相手として古巣でプレーするのは今回が初。

 2021年のプレーオフで敗戦後、シクサーズ側と不仲になり、昨シーズンは1試合も出場せずに罰金処分を科され、ジェームズ・ハーデンらとのトレードで退団しただけに、23日の凱旋試合では会場から大ブーイングが鳴り響きそうな予感が漂う。

 シクサーズ戦について聞かれて「プレーする準備はできている」と切り出したシモンズは「なにか起こるの?」と聞き返し、会場に笑いがこぼれると自身も白い歯をのぞかせていた。

 そして古巣フィリーについて笑みを見せて「何が起こるかは分かっているよ。それもゲームのうちだからね」と口にし、さらにこのように続けていた。

「フィリーのファンについて僕に言えるのは、彼らがとんでもないってことかな。彼らはガチなファンで、フィリーがすべてなんだ。僕はあの街のことをリスペクトしている。スポーツの街さ。試合前にユウタ(渡邊雄太)と話していたと思うんだけど、フィリーでプレーするというのは、どんなジャージーを着ていようととてつもない機会なんだ」

 シクサーズはケガのため、すでにジョエル・エンビード、ハーデン、タイリース・マクシーという、チームのトップ3スコアラーの欠場が決まっており、トバイアス・ハリスらがいるとはいえ、戦力ダウンしていることは否めない。

 そうした状況で、フィリーでプレーすることを「ユニークな経験なんだ」と評したシモンズがどんなパフォーマンスを見せてくれるかは必見だ。

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