2022.10.26

デュラントによるモラント評「これまで誰も見たことがないことをやってのけている」

デュラントとシモンズから称賛されたモラント[写真]=Getty Images
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「彼のプレーはアスレティシズムとクリエーティビティにあふれている」

 10月25日(現地時間24日)。メンフィス・グリズリーズはホームのフェデックス・フォーラムでブルックリン・ネッツ戦に臨み、134-124で今シーズン3勝目(3勝1敗)を手にした。

 この試合、グリズリーズではジャ・モラントが38得点8リバウンド7アシスト2スティール、デズモンド・ベインが38得点7アシスト、サンティ・アルダマが17得点4リバウンド、ブランドン・クラークが13得点、スティーブン・アダムズが9得点13リバウンドをマーク。

 ネッツもケビン・デュラントが37得点5リバウンド4アシスト、カイリー・アービングが37得点8リバウンド5アシスト2スティール2ブロックと両輪が爆発。さらにニコラス・クラクストンが16得点7リバウンド2ブロックと続くも、3ポイントシュートがカギとなった。

「3ポイントラインが俺たちに大きなダメージを与えることになった。彼らは俺たちよりもスリーを決めた。あれこそが今のゲームなんだ。もしいいプレーができていなくても、スリーを決めれば自分たちに(勝利する)チャンスを与えてくれる」

 そう語ったのはデュラント。この日ネッツはチーム全体で3ポイントシュート成功率31.0パーセント(9/29)と不発に終わった一方、グリズリーズは47.1パーセント(16/34)の高確率で決め切った。

 デュラントが“彼ら”と語ったモラントが成功率66.7パーセント(4/6)、ベインが成功率72.7パーセント(8/11)と絶好調で、この2選手だけでネッツよりも多くの長距離砲をリングへ沈めたことが勝敗の分かれ目になったと言えるだろう。

ネッツ戦でも大暴れしたモラント[写真]=Getty Images

 特にモラントは、今シーズン4試合を終えてリーグトップの平均35.3得点に4.3リバウンド7.0アシスト1.0スティールを残しつつ、フィールドゴール成功率54.8パーセント、3ポイントシュート成功率60.0パーセント(平均3.0本成功)、フリースローでも成功率86.0パーセントの高水準で、1試合平均10.8本獲得と、まさに猛威を振るっている。

 この試合を前に、デュラントはモラントのことを「これまで誰も見たことがないことをやってのけている」と絶賛していた。23歳のポイントガードのプレーについて、誰かを思い出させるかと聞かれても「誰もいない。本当さ」と切り出し、こう続けていた。

「彼はユニークな選手。彼のプレーはアスレティシズムとクリエーティビティにあふれている。あの体格は誰かを思い起こすかもしれない…。けど彼はAI(アレン・アイバーソン/元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)よりも背が高いし、針金のように強い。もう本当に信じられない選手さ」

 グリズリーズ戦で7得点8アシストを残したベン・シモンズも、モラントについてこのように評していた。

「彼は驚異的なアスリートだ。ペースを上げて前進させて、ボールをシェアしている。それでいてリムでは容赦ないから、僕らはフィジカルに戦わないといけない」

 グリズリーズはすでにリーグ有数のスコアリングガードとなったモラントを最大限に生かすべく、アダムズをはじめとするビッグマンたちがドライブでペイントアタックするスペースをこじ開け、そこからモラントが自由自在なムーブからフィニッシュやアシストでオフェンスを展開しており、今シーズンは3ポイントシュートも向上を見せている。

 もしこのチームが今シーズンもウェスタン・カンファレンス上位の戦績を残すことができるのであれば、モラントがケガなどで多くの試合を欠場することがなければ、この男がMVPに輝く可能性は十分ありそうだ。

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