2022.12.09

ネッツで充実した時間を過ごす渡邊雄太「まぎれもなく今が一番幸せな瞬間」

今季からネッツでプレーする渡邊雄太[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 渡邊雄太(ブルックリン・ネッツ)は、右ハムストリング負傷のため、11月21日(現地20日、日付は以下同)のメンフィス・グリズリーズ戦を最後にコートから遠ざかっている。

 長らくコートから離れることとなったが、復帰は目前に迫っており、10日のアトランタ・ホークス戦か11日のインディアナ・ペイサーズ戦でロスター入りする見込みという。

『New York Post』の報道によると、6日の練習では2対2と3対3を実施したようで、自身は「調子はいいですね」とコメント。その一方でネッツを率いるジャック・ボーンHCは再発の懸念から慎重な姿勢を崩さず、今週中の復帰については「願わくば」との返答に留めた。

 同紙はトレーニング施設を訪れ、調整を続ける渡邊を直撃。センセーショナルな活躍でブルックリンのサプライズとなった背番号18にマイクを向けた。

 ケガの影響で規定試合数に達していないためランキングから漏れているものの、今シーズン57.1パーセントという驚異的な3ポイントシュート成功率を記録し、同カテゴリーの最上位に君臨していた渡邊。得点数も昨シーズンの約2倍と好調を維持しており、自身の出来に及第点以上の評価を与える一方、直近の欠場を嘆いている。

渡邊は「とてもいいプレーができていた」と今季の出来に満足感を示している[写真]=Getty Images


「個人的にとてもいいプレーができていたと思います。ようやくプレータイムをもらうことができました。この瞬間を心から楽しんでいます。だからこそ、ケガで欠場せざるをえない今、フラストレーションが溜まっているのは間違いありません」

 グリズリーズ、トロント・ラプターズを渡り歩いた同選手は、そのキャリアにいつも幸せを見出してきた。それでもブルックリンで過ごす時間は特別だという。

「僕は何があろうと、いつだってハッピーな人間です。ただ、プレータイムをもらい、偉大な選手とともにプレーしている。まぎれもなく、今が一番幸せな瞬間と言えますね」

 ネッツの主軸を担うケビン・デュラントカイリー・アービングは、NBAの歴史に名を刻むようなプレーヤーたちだ。渡邊は相手ディフェンスが彼らに集中するなかで、自身がワイドオープンになることを決して怠らない。そして機動力もあるため、スモールチームのネッツにとって重要なピースとカウントされている。

「(僕がこんなに活躍するなんて)誰も予想していませんよね? 僕でさえそうです。トレーニングキャンプでの目標は、ロスターに入ることでしたから」

 コートで得た確かな手応えと自信は、まだ身体が覚えている。渡邊が再びコートに戻ってきたあかつきにはバークレイズ・センターが大喝采で迎え入れてくれるだろう。

 文=Meiji

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