2023.07.27

ブッカーやKDらとサンズで今季を迎えるビール「最高の状況に身を置くことができた」

ビールがトレード当時の心境や今シーズンの目標を語った[写真]=Getty Images
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今シーズンの目標は「リーグでもベストな2ウェイプレーヤーの1人になること」

 7月27日(現地時間26日、日付は以下同)。『SLAM』誌の表紙を飾ったブラッドリー・ビールフェニックス・サンズ)のインタビューが公開された。

 2012年のドラフト1巡目全体3位でワシントン・ウィザーズから指名されてNBA入りしたビールは、昨シーズンまで11年間在籍してオールスターに3度、オールNBAチームに1度選ばれたシューティングガード。2019-20、2020-21シーズンには平均30.0得点超えを果たし、リーグ有数の点取り屋として台頭するなど、レギュラーシーズン計695試合で平均22.1得点4.1リバウンド4.3アシスト1.1スティールをマーク。

 昨シーズンまでにウィザーズで積み上げた通算1万5391得点は、エルビン・ヘイズ(元ワシントン・ブレッツほか)が保持する球団記録の1万5551得点に肉薄するもので、フランチャイズ史上2位を残した。

 そして6月24日に成立した3チーム間の大型トレードで、ビールはジョーダン・グッドウィン、アイザイア・トッド(現メンフィス・グリズリーズ)とともにフェニックス・サンズへ移籍。

 今シーズンはデビン・ブッカー、KDことケビン・デュラントというリーグ指折りの超一流スコアラーたち、ビッグマンのディアンドレ・エイトン、さらにはジョシュ・オコーギーやデイミオン・リー、エリック・ゴードン渡邊雄太らとサンズでプレーすることとなる。

 トレードを知らされた時のことをビールはこのように振り返っていた。

「あの時僕は『彼らはなんでブック(ブッカー)をトレードするんだ? そんなこと起こるわけがない』って感じだった。でも彼はここ(フェニックス)にいて、僕もいる。ケビンも、DA(エイトン)もいると分かったんだ。なんだか不思議だし、考えてみるとおかしかったけど、(トレードは)成立した。僕は毎晩勝利するために競い合えるチャンスがあるという、最高の状況に身を置くことができたんだ」

 サンズはフランク・ボーゲルHC(ヘッドコーチ)が新たに就任したほか、ビールにグッドウィン、ゴードン、渡邊をはじめ、数多くの新加入選手を擁している。だがブッカー、デュラント、ビールという新生ビッグ3のオフェンス面における破壊力はリーグ随一で、優勝候補の一角に挙がっている。

今シーズンのビールは先発ポイントガードとして起用される見込み[写真]=Getty Images

 するとビールは今シーズンにおける個人的なゴールについて聞かれて「そりゃ難しいな。僕自身のゴールについてはまだ考えていなかった」と切り出すも、こう口にしていた。

「でも個人的に最も重要なのはリーグでもベストな2ウェイプレーヤーの1人になることだろうね。僕が本当に高いレベルで競い合えること、生産的なゲームができるんだと示すこと。プレーオフへ出場して、勝利を重ねてシリーズを勝ち上がること。あとはオールスターレベルのプレーを取り戻したいね。僕はそれが自分なんだと強く信じている。オールNBAチーム、オールスターに選ばれる選手だとね」

 ビールがNBA入りから12年目で迎えるキャリア第2章は、ブッカー、オコーギー、デュラント、エイトンとスターターを形成して先発ポイントガードとしてプレーすること。ブッカー、デュラントもハンドラーとして相手ディフェンスへ仕掛けてアタックすることになりそうだが、新たなチャレンジとなる。

「僕には毎日、背中を押してくれるグループがいる。だからこの機会を楽しみにしているんだ。彼らが必ず僕のベストを引き出してくれるさ」

 新たなシーズンに向けて、そう意気込んだビール。2021年を最後にオールスターとオールNBAチーム入りから遠ざかっている30歳のガードが、新天地でどのような活躍を見せてくれるのか。今から楽しみに待ちたいところだ。

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