サンズでブッカー、ビールとのビッグ3を形成するデュラントが“PG不在問題”に反応

　フェニックス・サンズは「NBAプレーオフ2023」でデンバー・ナゲッツとのウェスタン・カンファレンス・セミファイナルに敗れると、ロスターを大幅に入れ替えた。このシリーズを戦った選手たちのうち、今も在籍しているのはデビン・ブッカー、ケビン・デュラント、ジョシュ・オコーギー、デイミオン・リー、イシュ・ウェインライト（無保証契約）のみ。

　今オフにチームはトレードやFA（フリーエージェント）戦線でブラッドリー・ビールやエリック・ゴードン、ユスフ・ヌルキッチ、グレイソン・アレン、渡邊雄太、ボル・ボルといった選手たちを加えた。

　フランク・ボーゲル新HC（ヘッドコーチ）の下で迎える今シーズン。サンズはブッカーとデュラントというリーグ最高級のスコアリングデュオが中心となる。10月3日（現地時間2日）のメディアデイで、デュラントはブッカーとの関係をこう語っていた。

「（彼の）そばにいるのは大好きなんだ。バスケットボールのコート上だけでなく、コート外でもね。チームメートとしていい関係を構築できている。俺たちは対戦相手として戦っていた時から一緒にいたんだ。でもチームメートになってから、これまでとは違う感覚になった。ブックとフロア内外で良好な関係を築いて、一緒にこの旅路を突き進むことを楽しみにしている」

　そして今シーズンは、ブッカーとデュラントにビールというオールスター選出経験のあるガードが加わることとなる。これまでワシントン・ウィザーズ一筋11シーズンをプレーし、昨シーズンも平均23.2得点3.9リバウンド5.4アシストを残した30歳の男はこう話す。

「言葉で言うのは難しいな。まるでキャンディストアに入った子どもみたいだ。そのすべての瞬間をかみしめている。これまで、僕は（同じチームにいたから）ファンが変わることもなかった。けどこれは自分のキャリアのなかで初めてのことなんだ。僕はすべてにおいてオープンマインドでいる。こうした変化は素晴らしいものさ」

　今シーズンのサンズはバックコートにビールとブッカー、フロントコートにオコーギー、デュラント、ヌルキッチがスターター起用される見込みで、ベンチにも従来のポイントガード（PG）が不在なのだが、デュラントは特に心配していないと『SiriusXM NBA Radio』へ口にしていた。

「俺は本当のポジションがあるとは思っていない。今では数多くの選手たちが互いのポジションを助けてプレーできるからね。みんなだってここ数年、ポジションレス・バスケットボールについて話してきたじゃないか。ブックはキャリアを通じてボールを運んできたし、ブラッドと俺も同じことをやってきた」

　ブッカー、デュラント、ビールによる新生ビッグ3を擁するサンズは、今シーズンの注目チームの1つ。ボーゲル新HCの下、彼らがどんなケミストリーを奏でることになるかは必見だ。