2023.10.28
9月28日(現地時間27日)に成立したミルウォーキー・バックス、フェニックス・サンズ、ポートランド・トレイルブレイザーズによる3チーム間の大型トレード。これにより、ブレイザーズ一筋で11シーズンをプレーしたデイミアン・リラードは、バックスへと移籍することとなった。
リラード本人が希望していたマイアミ・ヒートに加え、トロント・ラプターズやブルックリン・ネッツなど、移籍先には様々な候補が挙げられていたなかで成立したバックスへのトレード。ほかの球団に比べれば可能性が薄かったこともあってか、ブレイザーズで長年をともにしたCJ・マッカラム(ニューオーリンズ・ペリカンズ)も「バックスは予想もしていなかった」と、『ESPN』のインタビューに答えていた。
そんななか、『Bleacher Report』の著名記者であるクリス・ヘインズ氏がトレードの内幕を報道。同氏によると、リラードはヒートへの移籍がかなわない場合にはトレードを取り下げ、ブレイザーズに残る意志を示していたという。
9月上旬にリラードは代理人のアーロン・グッドウィン氏を通じ、ジョー・クローニンGM(ゼネラルマネージャー)と面会の場を設け、1時間ほど話し合うことに。トレードがうまくまとまらない場合は球団に残る姿勢を見せたリラードだったが、クローニンGMは「君が戻るプランはもうない」と伝えたようだ。
リラードはショックを受けた一方、「必要とされていないところには行きたくない」とクローニンGMに伝え、ミーティングを切り上げた。後日リラードはブレイザーズの施設に顔を出し、8日間にわたって練習に励んだようだが、クローニンGMと会話することは一切なかったと振り返っている。
「僕はまだロスターに残っていたし、この時期はチームの活動が活発になる時期だから、施設に向かったんだ。トレードが成立するとは思わなかったから、彼らのなかに交じりたくて顔を出したよ」
「問題を起こそうと思って行ったわけじゃないよ。それは僕らしくない。僕に会ったとき、みんな喜んでくれた。ジョーを除いてね。彼は僕に話しかけてこなかった。それに気づいたとき、わざわざ彼と会話することはやめようと心に決めたんだ」
結果として、リーグ屈指のビッグマンであるヤニス・アデトクンボとタッグを組むこととなったリラードだが、長年忠義を示してきたブレイザーズとの別れはやや後味の悪いものに。リラードには心機一転、バックスで自身初の優勝をつかみ取ってもらいたいところだ。
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