今夏、リラードとのトレードが噂されたヒーロー…ヒート残留に「ここにいられて幸せだ」

昨季、PO1回戦で右手を骨折したヒーロー[写真]=Getty Images

バスケットボールキング編集部

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　今オフのリーグで取り沙汰されたオールスターガード、デイミアン・リラードのトレード。11年を過ごしたポートランド・トレイルブレイザーズにトレードを要求した際、リラードが望む移籍先として真っ先に挙げたのはマイアミ・ヒートだった。

　9月末に成立したトレードにより、リラードはミルウォーキー・バックスへの移籍が決定。ヒートからタレントが失われる事態にはならなかったなかで、リラードの交換要員として候補に挙げられていたタイラー・ヒーローが、クラブの公式サイトに掲載されたインタビューで心境を語っている。

「ルーキーのときにトレードの話が出るのとは違い、今の僕はやや確立されている」と当時を振り返り始めたヒーロー。トレードに巻き込まれかけたことについては「少しがっかりしたかもしれない」と明かした一方で、ヒートにとどまったことに喜びを見せた。

「自分がプレーしたくて、必要とされて、信頼される場所にいたいんだ。ヒートはまだ僕を信頼して、必要としてくれているように思う。ここにいられて幸せだ。NBAで何百万ドルも稼ぐことができて、家族を養う準備もしている。ある意味（トレードの噂には）がっかりしたかもしれないけど、同時にビジネスであることも理解しているよ」

　また、ヒーローにとって今オフのトレードトークはモチベーションにもつながる出来事だったようだ。「要するに、僕は今シーズンに自分の価値を示すつもりだし、シーズンが終わるまでバム（・アデバヨ）と同じ船に乗っていることを期待しているよ」。

　昨シーズンは44勝38敗と不安定な戦績ながら、プレーイントーナメントを制してプレーオフの切符をつかむと、地力の高さでファイナルまで勝ち進んだヒート。ヒーローは1回戦で右手を骨折してしまい、チームが決勝まで進出したことで復帰の可能性も浮上したものの、彼がコートに戻ってくることはなかった。

　悔しい離脱となっただけに、今シーズンは健康体でシーズンを走り抜けたいヒーロー。トレードトークに巻き込まれるなど波乱も見られたが、持ち前のシュート力と勝負強さを武器に、今シーズンこそヒートに優勝をもたらしてもらいたい。