2023.11.10

復帰戦で躍動した八村塁「コートにエネルギーをもたらすことに集中した」

復帰戦でチーム最多24得点と躍動した八村[写真]=Getty Images
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 11月9日(現地時間8日)、ヒューストン・ロケッツとの対戦を終えたロサンゼルス・レイカーズ八村塁が試合後の会見に応じた。

 脳震とうプロトコルにより10月30日(現地時間29日)のサクラメント・キングス戦以来の出場となった八村は、ロケッツ戦で25分34秒プレー。24得点8リバウンド2アシスト2スティール1ブロックと躍動したが、チームとしては振るわず、94-128と大差での敗戦を喫した。

 復帰戦の好調を受け、どのようにして素早くリズムをつかむことができたのかと聞かれ、「試合を欠場していた間、試合をしっかり見ることができ、自分はこのチームのどういうところで力を発揮できるか考えることができました。今日はとにかくハードにプレーし、ベンチから出場してコートにエネルギーをもたらすことに集中しました」と答えた八村。一方、「チーム全体としては、第1クォーターから十分なエネルギーを出せていなかったように思います」と敗戦の悔しさをにじませた。

「ケガ人が多く、まるでトレードでもあったのかと思うくらい毎日ラインナップが変わるような状況だけど、現状を受け入れなければならないし、それを言い訳にしてはいけない。誰かをケガで欠くのであれば、ほかの人が奮起すればよくて、そのためにチーム全員がしっかり準備をする必要があると思います。試合後のビデオ分析や練習からチームの士気を高めて取り組んでいくことで、確実に改善につなげていけると信じています」とコメントした。

 チーム最多となった八村の得点のうち、多くがカットインやピック&ロールからシンプルなシュートに持ち込んだものだった。この点について八村は、「ベンチから第1クォーターの序盤を見ていて、ペイント内に誰もいないような状況ができていることには気づいていたし、ブロン(レブロン・ジェームズ)が相手の注意をひくので、自分がワイドオープンになるタイミングがくることはわかっていました」と冷静に振り返った。

「ブロンやAD(アンソニー・デイビス)、D-Lo(ディアンジェロ・ラッセル)や僕も含め、得点力の高い選手が複数いる中で、ほかの選手が棒立ちになってしまうようなアイソレーションオフェンス(決定力の高い選手にスペースを空け、1on1の状況を生み出す戦術)は良くないと思っています。棒立ちになった選手は、オフェンスリバウンドに行きにくくなったり、ディフェンスへの切り替えが鈍くなったりしてしまう。アイソレーションひとつとっても、チームのアイデンティティと照らし合わせ、このチームにとってベストな形は何かを明確にしていかなければいけないと思っています」

 また、八村は試合序盤の進め方が大切だとし、「試合前のシューティングから、チーム一丸となって最初から全員で集中する必要があると思います。シーズンを通して言えることだけど、第1クォーターでどうプレーできるかがカギだと思っています。それはもちろん、次の試合でも同じです」と言及した。

 11月11日(現地時間10日)には、敵地でフェニックス・サンズと対戦するレイカーズ。渡邊雄太との日本人対決も注目されているが、レイカーズとしては今シーズンのアウェー初勝利もかかった試合で、復帰戦で躍動した八村の活躍が大きく期待される。

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