2023.11.20

セルティックス盟友が笑顔で再会「最初は嫌いだった」ブラウンがスマートとの関係性を回顧

ボストン・セルティックスのジェイレン・ブラウン[写真]=Getty Images

 11月20日(現地時間19日)、ボストン・セルティックスは不調に喘ぐメンフィス・グリズリーズと敵地で対戦した。結果は102-100でセルティックスに軍配が上がったが、セルティックスの一同は移籍以来初めて、マーカス・スマートと再会した。

 スマートは現在、左足捻挫でロスターを離れているため、コート上で対峙することはなかったものの、試合前には久しぶりの再会を熱い抱擁やハンドシェイクで祝福。ジェイレン・ブラウンジェイソン・テイタムらとの間に生まれた笑顔は、ファンにとっても感慨深いものだったに違いない。

 ブラウンは試合前、セルティックスで過ごしたスマートとの時間を回顧。試合前の再会でスマートに飛びかかるようなシーンからは両者の親密度がうかがえるが、2人の間柄は最初から友好なものではなかったようだ。

「最初はマーカスが嫌いだった(笑)。でも、今では彼のことが大好きだよ。若者は成長し、成熟するにつれて、人に対しての理解が深まるものだよ。多くの人と話すことで、他人の視点が分かるようになる。ご存知のとおり、僕とマーカスは初めから上手くいっていたわけではない。ボストンに加入した当初、僕はマーカスのファンではなかった」

「理由はたくさんあるよ。でも、僕は時間の経過と共に、僕とマーカスは似たようなスピリットを持っていることに気がついた。もし誰かと一緒に戦うことになったら、最初にマーカスに電話するだろうね」

 ブラウンとスマートは2016年から7シーズン、セルティックスで共にプレーした。悲願のリーグ優勝こそ成し遂げられなかったものの、彼らは一度もプレーオフ進出を逃すことなく、2021-22シーズンはイースタン・カンファレンスの頂点に立った。

 また、試合前にはスマートにもマイクが向けられ、ボストンでの日々を回顧。選手としてセルティックスに何を残せたのかという質問を投げかけられると、感傷的になりながらも、色褪せることのない愛情を示した。

「単純に、私がこのようなプレーヤーだったということを覚えていてもらえたらと思う。生涯セルティックスの一員であり、誰もが日々、全力を尽くしていた組織だ。まるで、毎試合が最後の試合のようだった。あのユニフォームを身につけ、すべてを捧げる最高の選手たちの一部だった。本当にそれだけで十分だよ。ボストンでの時間に感謝している。すべてを愛していて、今でも愛している。僕はあそこで育ったんだ。だから、まだ愛があるし、ボストンはいつも僕の心にあり続けるよ」

 厳しいプロの世界に、確約された未来はない。しかし、築き上げた時間と経験、そして心に宿った愛情や思い出は、唯一ビジネスに干渉されないものだ。

 健闘を願う両者は、いつか最高の舞台で再会することを夢見ている。

文=Meiji

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