2023.11.20

ヘッドロックで重罰のグリーン…キャリアの罰金総額は3億3000万円を突破

近年は悪目立ちする機会が多いドレイモンド・グリーン[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ゴールデンステイト・ウォリアーズは、開幕後6試合で5勝1敗の成績を残して、スタートダッシュを決めた。しかし、11月9日(現地時間8日)のデンバー・ナゲッツ戦から調子が一転し、現在は6連敗を喫して泥沼にはまってしまった。

 1日でも早く連敗街道からの脱出が求められているダブネーションだが、チームの大黒柱であるドレイモンド・グリーンは、11月15日(同14日)に開催されたミネソタ・ティンバーウルブス戦で、ルディ・ゴベアに対して首元を締め上げる危険行為を行い、5試合の出場停止処分が下されている。

 チームメイトを守る姿勢には一定の理解が示されたものの、リーグは「スポーツマンらしからぬ方法で争いをエスカレートさせた」とし、厳しい処分を決定。チームを率いるスティーブ・カーHCも「一線を超えた。当然の報い」と、擁護する余地はなかった。

 今回の処分は、グリーンのキャリア史上最長の出場停止処分であり、複数試合のペナルティを課せられるのも初めてのことだ。契約内容やサラリーデータを収集する『Spotrac』の記録を見ても、“ヘッドロック事件”のお仕置きは、4度のNBAチャンピオンにとって最大の重罰となる。

 同サイトによると、グリーンは今回の出場停止期間中に76万9704ドル(約1億1500万円)を失うことになるという。そして、この処分により、罰則金のキャリア総額は223万1780ドル(約3億3400万円)に到達した。

 グリーンは昨シーズン、規定オーバーとなる16回目のテクニカルファウルと、ドマンタス・サボニスの胸部を踏みつける報復行為により2度、17万7976ドル(約2700万円)の罰金処分を言い渡された。しかし、日本円に換算して1億円以上の罰則金が生じたのは、直近のティンバーウルブス戦の事件が初めて。以上を踏まえると、リーグが直近の悪質行為をどれだけ重く捉えたかがお分かりいただけるのではないだろうか。

 また、グリーンは累計19試合の退場処分を受け、5試合の出場停止が終了すると、キャリアの出場停止総数は9試合となる。

 ジョーダン・プールへの暴行などを含め、最近のグリーンは激昂癖ばかりが悪目立ちしている。4度のオールスターは、改めて自身がリーダーであることを自覚し、その溢れ出るパッションをチームの起爆剤に変換しなければならない。

文=Meiji

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