2024.01.19

NBAスターたちが“育ての親”ルビオに感謝「キャリアに絶大な影響を与えてくれた」

ブッカー(右)をはじめ、現在のNBAを牽引する若いスター達のメンターであり続けたルビオ(左)/写真は2019年のもの [写真] = Getty Images
バスケ情報専門サイト

 1月5日(現地時間4日、日付は以下同)にクリーブランド・キャバリアーズとの契約バイアウトに合意し、NBAからの引退を表明したリッキー・ルビオ。昨年8月にメンタルヘルスの問題へ取り組むためにプロ選手としての活動を休止しており、現在は故郷のスペインで過ごしている。バスケットボールのスキルはもちろん、その人間性で周囲から多くの信頼を得ているルビオだけに、彼のNBA引退を惜しむ声は多い。

 フェニックス・サンズの一員として2019-20シーズンを共に戦ったデビン・ブッカーは「一緒に過ごしたのは1年だけだけど、僕のキャリアに絶大な影響を与えてくれた」と振り返った。

「ベテランとしてのリーダーシップ、バスケットボールIQ、アプローチ、こういったものは全て彼から学んだ。彼は、同じチームにいる時はもちろん、自身がチームから去った後でさえも僕のことを気にかけてくれるような人なんだ。彼は15歳の頃からスペインで活躍して、皆の憧れの的であり続けてきたんだ。その素晴らしいキャリアに敬意を表するよ。コートで会えないのは寂しくなるけど、彼は永遠の友人だ」

 また、ルーキー時代にユタ・ジャズで共にプレーし、クリーブランド・キャバリアーズでも再度チームメートとなったドノバン・ミッチェルは、メンタルヘルスの課題に取り組むルビオのサポートをしていたという。スペインにあるルビオの自宅にも滞在したことがあり、家族ぐるみの付き合いをしているといい、ルビオの決断を次のように称えた。

「引退というのは、彼にとって決して小さくない決断だったはずだよ。これまで彼は“どうしたらいいんだ?”、“自分にできるのか?”、“次は何が起きるんだ?”と考えを巡らせ苦しんできたんだ。でも、今はようやく一息つけて、彼の素晴らしいキャリアを振り返ることができるんじゃないかと思う。彼には何千回と言ってきたんだけど、僕は彼に心から感謝しているんだ。きっと、DG(ダリアス・ガーランド)もブッカーも同じことを言うはずだよ」

 現在ウェスタン・カンファレンス首位を走り好調を維持するミネソタ・ティンバーウルブズの生え抜きエースであるカール・アンソニー・タウンズもまた、ルーキー時代にルビオから大きなサポートを受けていたという。先日公開されたポッドキャスト番組『Podcast P with Paul George』でタウンズは次のようにコメントした。

「リッキーとプレーを共にした人であれば、彼がどれほど素晴らしい人かということをみんなが具体的に話せると思う。僕がルーキーとしてミネソタにきたときに、一番最初に歓迎してくれたのが彼だった。ミネソタ中をドライブで案内してくれて、レストランやおすすめの場所を教えてくれた。彼はきっと、どんなチームメートにもそういう風に、少しでも過ごしやすくなるように接してくれていたんだと思う。僕は永遠に感謝し続けるよ」

 彼のメンタルヘルスの不調の一因は、キャリア終盤の絶え間ないトレードによる精神的疲弊とも現地では報じられている。所属チームやチームメートにできる全てを捧げてきたルビオ。彼の姿がNBAで見られなくなったことは残念だが、彼が育ててきたレガシーの更なる活躍に期待する。

BASKETBALLKING VIDEO