2024.02.26
NBAを放送・配信中のWOWOWは1月11日に「サンズ対レイカーズ前夜祭 『So ! スポNBA』『気になる数字』公開収録」と公開収録イベントを都内で開催した。これにアニメ『黒子のバスケ』の氷室辰也、『あひるの空』の夏目健二を担当した声優の谷山紀章氏が登場。熱狂的なロサンゼルス・レイカーズファンとしても知られている谷山氏に八村塁(レイカーズ)と渡邊雄太(フェニックス・サンズ)の日本人選手をはじめとする今季のNBAを振り返ってもらった。さらに2月に開催されるNBAオールスターの見どころ、プレーオフの展望も聞いた。
取材協力=WOWOW
――今シーズンのNBAについて、ここまでの感想を聞かせてください。
谷山 まず僕はウェスタン・カンファレンス2位と予想しましたが、今シーズン、一番の注目は(オクラホマシティ)サンダーですね。開幕前には誰も2位予想していなかったので「ほら見たことか」と思いました。だけど、その一方で(ミネソタ)ティンバーウルブズが強いのは驚きです。他にも(ニューオリンズ)ペリカンズはやっぱり強いなと思います。決してモンスタースタッツを残すわけじゃないけど、チームとしてすごくよくできていますよね。あと見極められなかったのは、下位に低迷している(ゴールデンステイト)ウォリアーズです。
―― 渡邊雄太選手(サンズ)と八村塁選手(レイカーズ)の活躍はどのように感じていますか。
谷山 そもそもNBAという大舞台に日本人が2人も所属していること自体がとんでもないことです。ですがファンもそこで止まっていちゃいけないので、そこから先を見るなら、やっぱり八村選手はスタメン勝ち取ってバリバリやってもらいたいです。渡邊選手は自分のトップフォームを維持して、しっかりとチーム内で自分自身を証明してもらいたいです。彼がどれだけすごいかというのは、もう周りとか日本のファンは知っています。サンズがケミストリーを構築していく中で、ベンチのパワーは必要になってきます。そのときに、どんな時間帯でもコートに入ったら確実にシュートを決めていき、その積み重ねでチームに必要とされていく過程を見届けたいと思います。まだまだこれからプレーオフに向けても、日本人選手2人がチームに必要とされる活躍を僕らファンが目の当たりできることを楽しみにしています。
――超人的なスキルを持った選手が多数存在しますが、その中でも注目選手を教えてください。
谷山 チェット・ホルムグレン(サンダー)とビクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)の今後何十年続いていくであろうライバル関係の中で、チェットが半歩ぐらいリードしているのがストーリーとして非常に興味深いです。これでウェンバンヤマが1年目からホルムグレンを相手にしないぐらい突き抜けてしまうと「つまんないな」って思うかもしれないけど、わずかでもチェットの方が抜きん出ているこのライバル関係が面白いですね。他にはペイサーズのタイリース・ハリバートンとベネディクト・マサリン、サンダーのジェイレン・ウィリアムズとシェイ・ギルジャス・アレクサンダーも良い選手なので注目しています。
――2月にはインディアナポリスでオールスターが開催されますが見どころは。
谷山 これぞNBAというようなスーパープレーはもちろんのこと、「最後まで緊迫した締まったゲーム」を期待しています。ダンクコンテストでは、アンソニー・エドワーズ(ティンバーウルブズ)が見たいです。
――オールスターが明ければ、今度はプレーオフに向けたし烈な争いが本格化します。プレーオフの展望をお願いします。
谷山 ウェスタン・カンファレンスはデンバー・ナゲッツの連覇ではないかと予想しています。王朝を作れる可能性がありますし、コアメンバーがちょうどいい年齢で全盛期を迎えています。二コラ・ヨキッチはまさに今が全盛期で、ジャマール・マレーもこれから多分全盛期に入ると思います。
ビッグ3がいるサンズが後半どうなるか分からないので予想しづらいところではありますが、最初からナゲッツで決めています。そこにサンダーやキングスとかがどう絡んでいくかというのがシーズン前の予想だったのですが、こうなってくるとペリカンズとかもすごく良いし、カイリー・アービングとルカ・ドンチッチの相性がかみ合ってきたマーベリックスも楽しみな存在です。
イースタン・カンファレンスは(ボストン)セルティックスと(ミルウォーキー)バックスの上位2チームが盤石な気がします。(インディアナ)ペイサーズも両チームとの相性良かったりするので意外と隙があります。他にも(ニューヨーク)ニックスや(マイアミ)ヒートにも付け入る隙があるので、このカンファレンスはどうなるか分からない面白さがあります。
――最後に谷山さん流のNBAの楽しみ方を教えてください。
谷山 YouTubeの台頭でNBA系ユーチューバーが数多くいて、僕もほぼ見て日頃から勉強させていただいています。そういうガチ勢の人たちがSNSメディアに出てくるようになったから、楽しみ方の幅が一気に広がりました。そういう楽しみ方がある中でも、WOWOWの熱量は凄いですね。「WOWOW NBA」は一つのブランドだと思っていますから、それが復活したのはNBAを嗜む中ですごい軸がまた一つ戻ってきたことはうれしいです。間違いなく「今が歴史上で最もNBAを幅広く楽しめる時代」だと体感しています。僕は「選手の生年月日を覚えるのが得意」とか「選手名鑑を見て推しを作ってみる」とかいろんな楽しみ方があるので、ご自身の楽しみ方を見つけて楽しんでもらいたいです!
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