2024.03.15

「史上最高の選手になりたい」…ナゲッツの得点源ジャマール・マレーが自身の目標を語る

ナゲッツのエースガードとして活躍するマレー[写真]=Getty Images
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■プレーオフで真価を発揮する王者ナゲッツのエースガード

 NBAでは3月15日(現地時間14日、日付は以下同)にレギュラーシーズン6試合が行われ、オクラホマシティ・サンダーがダラス・マーベリックスを126-119で下したことで、ウェスタン・カンファレンス首位へ浮上した。

 もっとも、15日を終えた時点でサンダーと2位のデンバー・ナゲッツはいずれも46勝20敗でゲーム差はなし。昨シーズンの王者ナゲッツはオールスターブレイク後にリーグベストの10勝1敗とギアを上げており、2連覇に向けて順調に白星を積み重ねている。

 そのナゲッツで大黒柱を務めているのがニコラ・ヨキッチ。シーズンMVPに2度選ばれたセルビア出身のビッグマンは、昨シーズンのファイナルMVPであり、今シーズンもここまでいずれもチームトップの平均26.0得点12.3リバウンド9.2アシストに1.3スティールを残し、MVPの有力候補となっている。

 ただ、ナゲッツが昨シーズンにフランチャイズ史上初のリーグ制覇を果たした過程で、不可欠な存在として君臨したのがジャマール・マレーだった。カナダ出身のガードは、今シーズンにチーム2位の平均21.0得点6.6アシストに4.0リバウンド、3ポイントシュート成功率41.6パーセント(平均2.4本成功)という好成績を誇る。

 キャリア7年目の27歳は、2016-17シーズンにオールルーキーセカンドチーム入りしたとはいえ、これまでアウォードとは無縁で、オールスターやオールNBAチーム入りしたこともない。

 だがマレーはリーグ有数の実力者として自信をもっており、今月上旬に『FOX Sports』へこう話していた。

「僕は別にオールスターとして見られることを求めているわけじゃない。コートに足を踏み入れたら、毎回ベストプレーヤーの1人として認められたいだけ。そういうマインドセットでいる」

 ナゲッツでヨキッチとともに主軸を務める男は、14日に同メディアへ公開された記事のなかで、自身が過小評価されているのかと聞かれた際に躊躇なくこう切り返していた。

「メディアやバスケットボールとは関係ないフォロワーたちからはね。仲間たちからは間違いなくリスペクトされていると思う。それが最も重要なこと。コートに立てば、最も恐れられている1人なんだ。周りがなんと言おうとね。僕が必要としているのはそれなのさ」

 レギュラーシーズンでキャリア平均17.4得点3.7リバウンド4.5アシストを残すマレーは、「NBAプレーオフ2023」で同26.1得点5.7リバウンド7.1アシスト1.5スティールと爆発。勝負どころで重要なショットをいくつも決め切り、ナゲッツ優勝に不可欠な男として強烈なインパクトを残した。

プレーオフでギアを上げ、驚異的なスコアラーと化すマレー[写真]=Getty Images

 プレーオフ通算53試合の出場で、マレーは平均25.0得点5.0リバウンド6.3アシストを誇る。NBAでプレーオフへ50試合以上出場した選手たちのうち、平均25.0得点5.0リバウンド5.0アシストをクリアしているのはマレーを含めて7選手しかいない。

 そのリストはマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ジェリー・ウェスト(元レイカーズ)、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ヨキッチとマレーという、超豪華な顔ぶれとなっている。

 オールスターやオールNBAチームに選ばれたことがなくとも、マレーがリーグ有数の実力者であることに変わりなく、対戦相手からすれば厄介極まりない男だろう。

 同メディアからリーグのトッププレーヤーの1人だと見ているかと聞かれたマレーはこう口にしていた。

「もちろんさ。そして僕は最も偉大な存在になるべく努力している。史上最高の選手になりたいんだ。高い目標を掲げなければ、そこへたどり着くことなんて絶対にできない。今はヨキッチが最高の選手だと思う。で、僕は僅差の2位になろうとしているのさ」

 首位サンダー、3位のミネソタ・ティンバーウルブズ(45勝21敗)とウェスト第1シードをかけた激しい戦いを演じているナゲッツ。レギュラーシーズンも終盤に入り、4月21日にスタートする「NBAプレーオフ2024」へ向けて、マレーには思う存分コート上で暴れ回ってほしいところだ。

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