2024.09.26

パリ五輪でローテ外を味わったジェイソン・テイタム「これまで経験したことがなかった」

メディアデーで質問に応じたテイタム[写真]=Getty Images
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■「新たなモチベーションが必要だったかって? いや、そうは思わない」

 NBAキャリア7年目の昨シーズン。ボストン・セルティックスジェイソン・テイタムは平均26.9得点8.1リバウンド4.9アシスト1.0スティールを記録し、チームをリーグベストの64勝18敗へ導いた。

 5年連続のオールスター、4度目のオールNBAチーム入り、しかも3年連続のファーストチーム入りを果たしたテイタム率いるセルティックスは、プレーオフも16勝3敗で勝ち上がり、フランチャイズ史上18度目のチャンピオンへ輝いた。

キャリア7年目で王座獲得となったテイタム[写真]=Getty Images

 もっとも、ダラス・マーベリックスとの「NBAファイナル2024」ではいずれもチームトップのシリーズ平均40.2分22.2得点7.8リバウンド7.2アシストを残したが、ファイナルMVPの投票では11人中4人のみの得票に終わり、7票を獲得した同僚ジェイレン・ブラウンが選出。

 今夏のパリオリンピックでは2021年の東京大会に続いてアメリカ代表で金メダルを手にしたものの、6試合のうち2試合で出場できず、4試合で大会平均17.7分5.3得点5.3リバウンド1.5アシストに終わった。

 9月25日(現地時間24日、日付は以下同)に行なわれたメディアデーの一環で、セルティックスの練習施設で記者との取材に応じたテイタムは、オリンピックの期間、ジョー・マズーラHC(ヘッドコーチ)とのエピソードをこう話していた。

「あの期間は辛かった。そこでジョーとたくさん話したんだ。おそらくジョーは世界で最もハッピーな人だった。だって僕がファイナルMVPに選ばれず、オリンピックでも(6試合のうち)2試合プレーしなかったんだから。おかしな話だけど、ジョーのことを知っていれば分かってくれるはずさ」

 昨シーズンに念願のNBAチャンピオンとなった26歳のフォワードは、大人気ゲーム『NBA 2K』シリーズの最新作「NBA 2K25」のカバーアスリートに選ばれたほか、7月上旬にNBA史上最高額となる5年3億1400万ドル(当時のレートで約505億5400万円)のスーパーマックス契約に合意と報じられるなど、リーグを代表する選手の1人なのは間違いない。

出番は限られたものの、パリ五輪の経験もテイタム(中央)はプラスに捉えていた[写真]=Getty Images

 パリ五輪で味わった苦い経験は屈辱とも思えるものだったが、2連覇に向けてすでに切り替えができているとテイタムは言う。

「シーズンに向けて自分に新たなモチベーションが必要だったかって? いや、そうは思わないね。ユニークな状況ではあった。自分のキャリアでこれまでに経験したことのないものだったから。でも僕はなにかが起こるには必ず理由があると信じている」

「いい経験にはなった。僕らは金メダルを勝ち取って、僕は2つ目の金メダルになった。日々リーグのベストプレーヤーたちと過ごせたし、友情を築くこともできた。それに家族を連れていくこともできたから、全体的に見ればオリンピックを楽しめたと思う。だから、僕にとってプラスになったのは確かだね」

 そのテイタムが主軸を務めるセルティックスは26日にトレーニングキャンプがスタート。10月5日と7日にアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで開催されるデンバー・ナゲッツとの「NBAアブダビゲームズ2024」を含む計5試合のプレシーズンゲームをこなし、10月23日にニューヨーク・ニックスとのレギュラーシーズン開幕戦へ臨む。

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