2022.04.03

準決勝敗退で引退となったコーチK…率いたデューク大は「素晴らしいグループだった」

今シーズンをもって引退と表明していた“コーチK”[写真]=Getty Images
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 4月3日(現地時間2日)、NCAA(全米大学体育協会)トーナメントの男子準決勝が開催された。マイク・シャシェフスキーヘッドコーチ、通称“コーチK”が率いるデューク大学はノースカロライナ大学と対戦し、77-81で惜しくも敗退。コーチKは2021年6月に、2021-22シーズンを最後にコーチ勇退を表明しており、これがアメリカ大学界だけでなく、世界にその名を轟かせた名指揮官の最後の試合となった。

 コーチKは1980-81シーズンより同大のHCに就任し、5度のNCAAトーナメント優勝、13度のベスト4進出、3度のオリンピック金メダルなど数々の栄光に輝き、今シーズンはベスト4まで同大を導いた。

 最後の相手がこれまで数々の死闘を繰り広げたライバル、ノースカロライナ大であるのも何かの縁だろうか。試合後の会見に応じたコーチKは、「ノースカロライナ、おめでとう。両チームの子供たちは精一杯プレーしてくれたね。すごい試合だった。最後の数分間は、(デューク大に)チャンスもあったんだけどね」と試合を振り返った。

 試合は序盤から終盤まで僅差のまま進行する大接戦となり、デューク大は残り約1分半で3ポイントシュートを沈め74-73と1点のリードに成功。しかし、フリースローでノースカロライナ大に2点を返されると、最後はケイレブ・ラブに3ポイントシュートを沈められ劣勢に立たされる。ファウルを強いられる苦しい展開になり、決勝進出の夢は絶たれた。

 会見では、コーチKが“ブルーデビルズ(デューク大バスケットボール部の通称)”の面々にねぎらいの言葉をかけた。

「彼らがやってきたことを誇りに思う。私にとって、素晴らしいグループだった。私たちにもチャンスはあったし、(そのチャンスより)2つ3つ多くプレーしたんだ。私たちの仲間は全力でプレーしてくれたよ」

 コーチKがこれまで築き上げてきた業績は数えきれない。この試合をもってコートからは去ることになるが、偉大な人物の1人として、これからも多くの人の記憶に残り続けるだろう。