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【パリ五輪男子注目国】セルビア代表「現役最強の一角・ヨキッチ率いるビッグマン軍団」

211cmのヨキッチ(中央)を筆頭に2m越えの選手が多数揃う[写真]=Getty Images
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7月27日から8月10日にかけて開催される「パリ2024オリンピック競技大会」。4年に一度の世界一決定戦を前に、バスケットボールキングでは今大会注目の男子ナショナルチームをピックアップした。最初に紹介するのは、FIBAランキング4位(7月23日時点)でパリ五輪ではグループCに所属するセルビア代表だ。

文=秋山裕之

■圧倒的サイズを誇るメダル候補

昨夏のW杯では準優勝[写真]=Getty Images


 昨年の「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」で銀メダルを獲得した強豪は、2016年のリオデジャネイロ・オリンピック、2014年のW杯でも銀メダルに輝いた実績を持つ。

 パリオリンピックではボグダン・ボグダノビッチ(アトランタ・ホークス)、ニコラ・ミルティノフオグニェン・ドブリッチといった昨年のW杯メンバーにニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)、バシリイェ・ミチッチ(シャーロット・ホーネッツ)らがロスターに加わる。

 7月21日(現地時間20日、日付は以下同)の時点で、セルビア代表ロスターは12名に絞り切れておらず、16名の段階。昨年のW杯で活躍したニコラ・ヨビッチ(マイアミ・ヒート)は足首負傷でここまでの強化試合を3戦とも欠場しているが、リハビリは順調に進んでいることから、大会本戦で復帰する可能性が残されている。

 ロスター候補16名のうち、208センチ以上が7人いるセルビアにはサイズがあり、国際大会の経験も豊富。さらに今大会では直近4シーズンで3度もNBAのシーズンMVPに輝いたヨキッチという万能型ビッグマンがいるだけに、有力なメダル獲得候補と言えるだろう。

 ここまでエキシビションマッチ4試合を終えて2勝2敗。13日にフランス代表を下したとはいえ、17日のオーストラリア代表戦、翌18日のアメリカ代表戦に連敗。グループCの初戦で対戦するアメリカには第2クォーター途中から離されて79-105で敗れたが、2連戦だったこともありボグダノビッチとミルティノフを欠いていた。そして、23日のギリシャ戦では94-72と快勝を収めている。

■「このチームには世界最高の選手がいる」と自信

ここの能力はお墨付き。本大会までにどれだけ連携を高められるか[写真]=Getty Images


 13日に『FIBA』へ公開されたパワーランキング第1弾ではアメリカ、ドイツ、フランスに次いで4位。スベティスラフ・ペシッチHC(ヘッドコーチ)の下、セルビアは個人技で相手守備陣を打開できる選手が複数おり、ヨキッチという起点になれる選手がいる点も魅力。そしてコート上の選手たちがカッティングやオフボールスクリーンなどで連動していく流麗なオフェンスを発揮できれば、厄介なチームであることに変わりはない。

 アメリカ戦で11得点を奪ったフィリップ・ペトルセフは「パリ本戦になれば、良くなっていくと見ている。フィジカル面で彼らと対戦する準備が整えば、スキルレベルはそれほど変わらないと思う」と口にし、アメリカ相手にも対等に渡り合えると自信を見せていた。

「僕らがボールをうまくシェアし、試合の流れをよく読んでバスケットボールIQを駆使していけば、彼らとも競い合えると思う。個人としてのスキルレベルについては全員ではないけど、このチームには世界最高の選手(ヨキッチ)がいる」

 ベストなコンディションで大会本戦へ臨み、決勝トーナメント進出、さらにはメダル獲得を見据えるセルビア。ヨキッチやボグダノビッチといったNBA組だけでなく、代表チームで躍動する選手たちの活躍にも注目していきたい。

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