2023.08.26

ワールドカップ制覇を狙うアメリカ代表…指揮官は「多くのチームがその座を狙っている」

ワールドカップ本戦を迎えたカーHC[写真]=Getty Images
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「この大会がどれだけ大変なのかは認識している」

 アメリカ代表は、これまで「FIBAバスケットボールワールドカップ」(世界選手権も含む)で通算5度の優勝を達成してきた。これはユーゴスラビア代表と並んで歴代最多タイ記録で、8月25日からスタートした「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」で金メダルを獲得できれば、歴代単独トップの6度目のワールドカップ制覇となる。

 23日に『FIBA』へ公開されたワールドカップの出場国パワーランキング第3弾で、エキシビジョンゲーム5戦無敗のアメリカは堂々1位に立っており、今大会の優勝候補なのは間違いない。

 とはいえ、今年のワールドカップへ出場するアメリカ代表のロスターのうち、2021年の東京オリンピック(金メダル)へ出場した選手はおらず、中国で開催された前回の「FIBAバスケットボールワールドカップ2019」のメンバーも皆無。唯一、前回のワールドカップを経験しているのは当時アシスタントコーチで、現在はヘッドコーチ(HC)を務めるスティーブ・カー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)だ。

 2019年のワールドカップで、アメリカは準々決勝でフランス代表に敗れ、セルビア代表との順位決定戦も落として2敗。ポーランド代表を下したとはいえ、大会7位で終えていた。

 26日(現地時間25日)に『ESPN』へ公開された記事のなかで「前回はこのトーナメントを通じて7位に終わった。我々は(2度)敗れたんだ。この大会がどれだけ大変なのかは認識している」と口にしたカーHCは、アメリカ代表の今大会における立ち位置をこう話していた。

「我々は優勝候補の一角なのかもしれないが、私は(アメリカ代表が)誰もが疑う余地のない位置にいるとは思っていない。多くのチームがその座を狙っていると思う」

アメリカは全員が20代というロスターで今大会へ臨む[写真]=Getty Images

 第3弾のパワーランキングで、アメリカ代表とともにトップ5入りしたのは、2位から順にドイツ代表、フランス代表、スペイン代表、カナダ代表。さらに東京オリンピックで銅メダルに輝いたオーストラリア代表が6位につけており、アメリカは決して絶対的な本命ではない。

 事実、アメリカ代表にはステフィン・カリー(ウォリアーズ)やケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)といったMVP級、オールNBAチーム常連の超大物は不在で、平均年齢は24.6歳と若い。

 それでも、カーHCは今大会のロスターを称賛していた。

「私はこのチームの選手たちが一丸になってプレーし、ボールを動かし、エナジーを持ち込んでいるのが大好きなんだ。ハングリーなんだ。彼らはどんな練習にも取り組んでいる。一生懸命やっているよ。コーチとしての観点ではあるが、教えるうえで最高のチームで、毎日私が目にしていることは本当に感心するものなんだ」

 カーHCが指揮を執るアメリカ代表はグループCに入っており、フィリピンのマニアに位置するモール・オブ・アジア・アリーナで26日20時40分からニュージーランド代表戦でワールドカップ初戦を迎える。

【アメリカ代表メンバー】
#4 タイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)
#5 ミケル・ブリッジズ(ブルックリン・ネッツ)
#6 キャメロン・ジョンソン(ブルックリン・ネッツ)
#7 ブランドン・イングラム(ニューオーリンズ・ペリカンズ)
#8 パオロ・バンケロ(オーランド・マジック)
#9 ボビー・ポーティス(ミルウォーキー・バックス)
#10 アンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)
#11 ジェイレン・ブランソン(ニューヨーク・ニックス)
#12 ジョシュ・ハート(ニューヨーク・ニックス)
#13 ジャレン・ジャクソンJr.(メンフィス・グリズリーズ)
#14 ウォーカー・ケスラー(ユタ・ジャズ)
#15 オースティン・リーブス(ロサンゼルス・レイカーズ)

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