2020.05.25

昨夏NBAからバルセロナへ移籍した理由をニコラ・ミロティッチが明かす「前に進むため」

ミロティッチは昨夏、5シーズンプレーしたNBAからユーロリーグのバルセロナへと移籍[写真]=Getty Images
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「僕はキャリアの中でベストなバスケットができていないと感じていた。楽しくないし、ハッピーでもない中で成長することは難しいと感じていたんだ」

 昨夏フリーエージェント(FA)となったニコラ・ミロティッチは、5シーズン過ごしたNBAを離れ、ユーロリーグのバルセロナ(スペイン)へ移籍することを決断した。

 レアル・マドリーなどでプレーしてきたミロティッチは、208センチ113キロのビッグマン。2011年のドラフト1巡目23位でヒューストン・ロケッツが指名後、トレードによってシカゴ・ブルズが交渉権を手にし、14-15シーズンからNBAデビュー。

 その後ミロティッチはブルズ、ニューオーリンズ・ペリカンズ、ミルウォーキー・バックスの計3チームでプレー。319試合(うち先発は95試合)に出場し、平均24.2分12.3得点5.9リバウンド1.3アシストを残してきた。

NBAでは主にストレッチ4としてプレーしてきたミロティッチ[写真]=Getty Images

 5月23日(現地時間22日、日付は以下同)に『Sergiobasket Vlogs』とのビデオインタビューに出演したミロティッチはNBAからユーロリーグへ移籍した経緯をこう話している。

「もしプレーできないとしても、NBAにいたいという人たちはいる。でもヨーロッパにおけるバスケットボールは高いレベルにあり、競争も激しくなっている。スペインのバスケットボールはものすごく強くなっているんだ。僕にとって、この決断は自分のキャリアを前に進ませるためのものだったのさ」。

 ミロティッチは昨夏FAになった際、ユタ・ジャズからオファーがあったものの、それを断ったことを明かした。

「僕は家族と一緒にギリシャでバケーションを過ごしている間にフリーエージェンシーも終えたかった。でもユタは7月1日に最初にサインするFAとして、僕とのミーティングをオファーしてきたんだ。彼らは3年間の年俸が保障された、すばらしいオファーを僕にしてくれたよ。妻に話したら、彼女は『あなたをハッピーにさせることを選んで』と言ってくれたんだ。僕は空港へと向かったんだけど、搭乗口に着いて考え始めたんだ。『なんで僕は家族と一緒じゃないんだ? NBAなのか?』ってね。で、『ニコ、行くんじゃない。もしお前が行けば、サインすることになるぞ』と言い聞かせてホテルに戻ったんだ。それからエージェントへ飛行機に乗らなかったこと、ユタ側へミーティングに行けないと謝ってくれと伝えた。そして『僕は違う道を行こうと思う。NBAでプレーを続けたくないんだ』と言ったんだ」。

 ミロティッチにとって、NBAでプレーすることはもはや幸せではなかったという。

「僕の役割はいつだって同じだった。ピック&ポップでオープンになったらショットを放つこと……。僕が期待されていたのは10得点といくつかリバウンドを奪うこと、それだけ。とてもいいことではあったけど、僕はキャリアの中でベストなバスケットボールができていないと感じていたんだ。楽しくないし、ハッピーでもない中で成長することは難しいと感じ、ヨーロッパで何かもっと大きなことをする時が来たと言ったんだ」。

 NBAで活躍するヨーロッパ出身の選手は多くいるものの、思うようにプレーできない、自身が望む役割をこなすことができずにいる選手もいるということなのだろう。

 オリンピックやワールドカップでもアメリカと世界の差は確実に縮まっており、これから先に再びアメリカ以外の国や地域がトップに立つ日が来るのかもしれない。今後ミロティッチのようにヨーロッパへ帰還する選手が出てくる可能性があることも、否定できないのではないだろうか。

ミロティッチは28歳の夏に大きな決断を下した[写真]=Getty Images