2016.10.29

川崎の連勝が8でストップ、勝った三遠が川崎と勝率で並び首位浮上

第3クォーター、ダンクシュートを決める三遠のアシャオル [写真]=B.LEAGUE
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 10月28日、B1リーグ第6節が行われ、中地区首位の川崎ブレイブサンダースが同地区2位の三遠ネオフェニックスと対戦。開幕節のリベンジを果たしたい川崎は、大黒柱ニック ファジーカスが34得点、14リバウンドの“ダブルダブル”の活躍を見せたものの、オルー アシャオルの20点を筆頭に5選手に2ケタ得点を許すなど、アグレッシブかつ素早いオフェンスに屈し敗北。“返り討ち”に遭い、連勝を8で止められると同時に、勝率でも並ばれ首位の座を明け渡すことになった。

 

 日本最大級のハロウィンイベントで有名な都市をホームタウンとする川崎は“ハロウィン仕様”のホーム、川崎市とどろきアリーナに三遠を迎えた。ここまで8連勝と勢いが止まらない川崎が、唯一苦杯をなめた相手が、開幕節に連敗を喫した三遠。地区内の対戦が一巡し、全チームが2巡目の対戦に入る今節、川崎としては、唯一黒星を喫した相手に借りを返し、勢いを加速させたいところだった。

 

 川崎は、ここまで平均28.7得点と、現在リーグ得点王のファジーカスと日本代表シューター辻直人のコンビが好調。スクリーンプレーをうまく使い、辻からファジーカスへ、ファジーカスから辻へと面白いようにボールが回り、第1クォーターは22-13と川崎が幸先良くリードする。

 

 第2クォーター、オンザコート1では、ストロングポイントであるベテラン帰化選手、ジェフ磨々道の高さと強さを活用。第1クォーター同様にインサイドへボールを入れては外へボールを散らし、テンポ良くパスを回す。しかし、シュート精度が低く、リングに嫌われる時間帯が続くと、その隙を突かれ三遠に逆襲を食らう。現在アシストランキング1位の鈴木達也が作りだすアップテンポなオフェンスで徐々に差を詰められ、第2クォーターは37-31の6点差で終えた。

 

 川崎は、第3クォーターの開始早々に、三遠の田渡修人に3ポイントシュートを決められペースを奪われると、相手の早い仕掛けについていけず、立て続けに失点。第3クォーター4分過ぎに、ついに42-44と逆転を許す。206センチの日本人センター太田敦也を中心とした三遠の粘り強いディフェンスにも手を焼き、オルー アシャオルにファーストブレイクからのボースハンドダンクを決められるなど防戦一方となり、51-60で最終クォーターへ突入した。

 

 同一チーム相手に3連敗は避けたい川崎は、第4クォーターでも三遠ガード陣に振り回されたものの、ライアン スパングラーの力強いカットイン、辻の連続3ポイントなどで残り15.8秒で4点差まで迫った。しかし、逆転には至らず、ファイナルスコアは81-87。「開幕連敗して、今日はぜひとも勝ちたかった」と北卓也ヘッドコーチも悔しがる、チームにとって手痛い敗戦となった。

 

 開幕節から続く3連敗で、三遠に対する勝ち越しがなくなった川崎。北HCは「三遠との残り3試合全部勝つつもりで良い準備をしたい」と語り、決意を新たに29日、とどろきアリーナで再び三遠を迎え撃つ。

 

 

文=村上成

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