2019.04.09

富山グラウジーズは最大の山場、新潟アルビレックスBB撃破には指揮官の手腕が大いに問われる

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

富山グラウジーズvs新潟アルビレックスBB(@富山市総合体育館)
4月10日19時5分

 ワイルドカード2位での「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2018-19」進出を狙う富山グラウジーズが、川崎ブレイブサンダースから貴重な1勝を挙げた。1戦目は5点ビハインドで迎えた第4クォーターにファウルがかさんで粘りきれなかったが、2戦目は第3クォーターにジョシュア・スミスのオフェンスリバウンドで勢いを手繰り寄せ、最後は14点差をつけた。ワイルドカード4位という状況は変わっていないものの、連敗で名古屋ダイヤモンドドルフィンズに代わってワイルドカード争いに転じた京都ハンナリーズとは星1つの差となり、同じく連敗したシーホース三河とは勝率で並んだ。ただし、サンロッカーズ渋谷が連勝で1勝差に迫ってきており、争いはますます苛烈になりそうだ。

 富山にとって最大の関門は、間違いなく今節の新潟アルビレックスBB戦となる。今季5度の対戦で富山に一度も白星を献上していない新潟は、前節も三河を相手に連勝を飾り、三河戦も5勝1敗と大きく勝ち越した。前半に我慢を重ねて後半に一気に流れをつかむという、今季の新潟を象徴する戦い方で1戦目を取ると、2戦目は第1クォーターから優位に立ち、五十嵐圭の3ポイントなどで着実にリードを広げて三河を寄せつけなかった。地区優勝マジックが点灯したとはいえ、次節に最終決戦を迎える川崎に隙を見せないよう、富山戦もただ勝つだけでなく内容にこだわりたいところだ。

 今後に弾みをつけるための重要な局面を迎えた富山は、大塚裕土が現在4試合連続2ケタ得点と好調。スミスも前節2戦目では10本のオフェンスリバウンドを奪い、得点も久しぶりに30点をクリアした。この2人の活躍が勝利の大前提となるだろう。カギになるのはそこにプラスアルファとなる存在。前節41試合ぶりにベンチスタートとなった船生誠也と、船生に代わってスターターに名を連ねた水戸健史はいずれも渋い働きを見せた。2人をどう使い分けるか、ドナルド・ベックヘッドコーチの選手起用に注目したい。

文=吉川哲彦

■ロースター
・富山(ヘッドコーチ:ドナルド・ベック)
レオ・ライオンズ
アラン・ハーンドン
船生誠也
阿部友和
山田大治
水戸健史
宇都直輝
比留木謙司
大塚裕土
葛原大智
青野文彦
ジョシュア・スミス
前田悟
松山駿

・新潟(ヘッドコーチ:庄司和広)
山口祐希
柏木真介
五十嵐圭
髙橋浩平
鵜澤潤
石井峻平
渡辺竜之佑
森井健太
上江田勇樹
池田雄一
ラモント・ハミルトン
ダバンテ・ガードナー
アマンゼ・エゲケゼ

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