2019.10.01

4シーズン目の開幕戦は“新生”川崎ブレイブサンダースと“熟練”宇都宮ブレックスが激突

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

川崎ブレイブサンダースvs宇都宮ブレックス(@横浜アリーナ、とどろきアリーナ)
第1戦:10月3日19時5分、第2戦:10月6日16時5分

 B1リーグ4シーズン目の栄えある先行開幕戦は、1シーズン目のファイナルと同じ顔合わせとなった。その後はともに1シーズン目を上回る成績を挙げることができず、今季は互いにプライドを賭けたシーズン。開幕からフルスロットルでぶつかり合うことになるだろう。

 とはいうものの、川崎ブレイブサンダースは100パーセントの状態とは言い難い。昨季終盤に負傷した辻直人はまだ完治せず、「FIBAバスケットボールワールドカップ2019」では篠山竜青も負傷し、開幕節の出場は微妙。先だって行われた「B.LEAGUE EARLY CUP 2019 KANTO」の際も故障者が多く、コンディション面が気になるところだ。ただ、昨季の名誉挽回を期して例年になく意欲的な補強を敢行したことも事実。富山グラウジーズから移籍加入した大塚裕土は、辻の離脱で巡ってきたチャンスを活かそうと意気込んでいるだろう。大阪エヴェッサから新天地を求めてやってきた熊谷尚也も、長谷川技のバックアップに甘んじる気はないはずだ。何より、新任の佐藤賢次ヘッドコーチの手腕が今季の最大のカギになることは間違いない。

 対する宇都宮ブレックスはクラブ名こそ変更したが、チームとしては昨季とほぼ同じ体制でその完成形を披露するシーズンとなる。栗原貴宏は開幕に間に合わないが、昨季と違って喜多川修平比江島慎が開幕からロースター入りしている点は心強い。外国籍選手の2人がコンビを組んで4シーズン目という点も大きなアドバンテージ。そこにNBA経験を持つシャブリック・ランドルフが加わったことがチームにどのような影響をもたらすかに注目したい。

 その一員としてBリーグ初代王者を経験した熊谷のみならず、かつてその下部組織でプレーした大塚にとっても、宇都宮は古巣と呼んで差し支えない。リーグ全体の開幕カード、主軸不在、移籍後初のリーグ戦と様々な要素がある中、移籍を重ねて成長した姿を古巣に対して見せられるかどうかという点が2人にとってそれら以上に重要であるに違いない。

文=吉川哲彦

■ロースター
・川崎(ヘッドコーチ:佐藤賢次)
藤井祐眞
林翔太郎
青木保憲
篠山竜青
辻直人
鎌田裕也
マティアス・カルファニ
ニック・ファジーカス
大塚裕土
熊谷尚也
長谷川技
ジョーダン・ヒース

・宇都宮(ヘッドコーチ:安齋竜三)
田臥勇太
ジェフ・ギブス
比江島慎
遠藤祐亮
竹内公輔
田原隆徳
渡邉裕規
鵤誠司
橋本晃佑
ライアン・ロシター
栗原貴宏※インジュアリーリスト
山崎稜
喜多川修平
シャブリック・ランドルフ

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